憧れの人が野球殿堂入りを果たした――。その喜びは、MLBのスター選手と母親の心を温かく包んだ。
アジア人で初めて米国野球殿堂入りを果たしたイチロー氏(51)が27日(日本時間28日)にニューヨーク州クーパーズタウンで行われた表彰式典に出席。これを受け、ダイヤモンドバックスの主砲で「GOAT」の異名も持つコービン・キャロル外野手(24)の母ペイリンさんがSNSで感動のメッセージを投稿したことが、話題を呼んでいるという。インド系の米メディア「スポーツキーダ」などが、この反響の模様について詳細に取り上げている。
ペイリンさんは「2005年6月5日、綿菓子、そしてGOATと観戦。イチロー、殿堂入りおめでとう」とつづってXに投稿。当時幼かった「GOAT」ことキャロル少年がマリナーズのキャップとレプリカユニホームを身にまとってあどけない表情で手にした綿菓子をほうばりながら、スタンドから打席のイチローを見つめる貴重な写真も添付されている。
キャロルはシアトル近郊で育ち、地元マリナーズの英雄だったイチローを「永遠のスーパーヒーロー」として慕い続けてきた。「彼のようになりたかった」と語るキャロルは2023年のナ・リーグ新人王に輝き、今季も27日現在で打率2割4分4厘、21本塁打、50打点、OPS.857と好成績を残しつつ15日(同16日)には2度目のオールスター出場を果たした。そのスタイルにも、イチロー氏譲りの俊足巧打が色濃く表れている。
昨年4月にキャロルは敵地T―モバイル・パークで感動の対面も果たした。その際には「イチローさんに会って本当に感動した。今も永遠のヒーローでありスーパースターであることは変わらない」と口にし「彼の隣に自分が並ぶなんて信じられない。僕も次世代にとっての存在になりたい」と感極まり、敬愛の念を語っていたこともあった。
一方、この日のイチロー氏は式典で英語スピーチを披露。「この場に立っていることは、素晴らしい夢のようです」と喜びを噛みしめた。通算3089安打、通算509盗塁、そして04年にたたき出したシーズン262安打のMLB歴代最多記録――。その背中を見て育った少年が、いま堂々たるスーパースターとなり、心からの祝福を贈っている。イチロー氏の遺伝子は着実に後世に受け継がれている。












