先日、血液検査をする際、「総コレステロールが基準値より、ちょっと低いですね」とドクターから言われた。私は一瞬、ガッツポーズをしたのだが、「低過ぎるのも問題なので、これ以上は下げないようにしましょう」とのこと。
ドクターによると、コレステロールはただの「悪者」ではなく、むしろホルモンやビタミンD、細胞膜を作るための必要不可欠な材料になるのだという。特に女性ホルモンや副腎皮質ホルモン、甲状腺ホルモンなどは、すべてコレステロールが原料。数値が低ければ、当然それらの産生量も落ちる。更年期以降の女性にとって、これは致命的だ。ホルモンバランスが崩れがちな時期に材料が足りなければ、心身ともに一気に不調が出る。気分の落ち込み、不眠、疲労感、さらには骨密度の低下まで引き起こす。
男性の場合も全く同じで、コレステロールが極端に低いと、テストステロン(男性ホルモン)の生成が低下する。これはED、筋力低下、性欲減退、気力の喪失などにつながる。精力・活力の低下は見た目や性生活だけでなく、仕事のパフォーマンスにも直結するので注意が必要だ。
では、どうすればコレステロールを正常に保てるのか? 第一に「脂質を一方的に敵視するのをやめること」だ。青魚や卵、アボカド、ナッツ類、オリーブオイルといった良質な脂質を含む食品は、むしろ積極的に取り入れて欲しい。つまみでいうなら焼き鯖、煮卵、アヒージョといったところである。酒については、少量であれば善玉コレステロールを上げる働きもある。とはいえ、飲みすぎれば中性脂肪が増え、脂質バランスを崩すのでほどほどにとどめておきたい。
酒同様、「年を重ねたら油は控えるもの」という思い込みを捨て、適度な油を摂るようにしよう。また、性欲や活力の低下を感じたら、まずは血液検査を。低過ぎるコレステロールは、「がんばって節制している証拠」ではなく、むしろ「燃料不足」のサインかもしれない。












