昨今、脂肪肝が増えている。全国13の健診施設で約7万1000人を対象にした大規模調査(MIRACLE―J研究)によると、脂肪肝の有病率は25.8%。つまり、およそ3~4人に1人の割合になる。また、驚くことに酒をほとんど飲まないやせ型の人にも多く見られるのだという。脂肪肝は、肝臓に中性脂肪がたまっている状態を指す。自覚症状はほぼなく、放置すると肝炎→肝硬変→肝癌と進行することもある実にコワイ疾患なのだ。
脂肪肝の主たる原因は酒と思いがちだが、意外なことにフルーツジュースや野菜ジュースに含まれる「果糖(フルクトース)」も主犯の一因を担っている。フルーツや糖度の高い野菜を大量に絞ったこれらの飲み物は果糖が高濃度で含まれ、液体だから吸収がとにかく早い。しかも果糖は筋肉で使われず、代謝できるのは肝臓のみ。処理しきれない分は脂肪となり、どんどん肝臓に蓄積されてしまう。
また、健康飲料として名高い乳酸飲料や、栄養ドリンクにも注意が必要だ。これらの飲料は確かに整腸作用や、滋養力をアップする効果が期待できる。しかし、原材料を見ると「液糖」「果糖ブドウ糖液糖」などの文字がズラリと並ぶ。これらは果糖同様、吸収の早い糖質で、飲んだそばから肝臓を直撃する。特に空腹時や朝一番に飲むと、負担はさらに増す。カラダに良かれと思って飲んでいるものが、実は脂肪肝リスクをひそかに上げてしまっているのだ。
「健康にいい」「元気になる」とうたっている飲料については、見た目やCMの印象に惑わされず、まず裏ラベルの「糖質量」と「原材料」をチェックして欲しい。特に甘くて、おいしいものほど注意が必要だ。「健康そうな飲み物」が、実は肝臓を静かに太らせているかもしれない。ジュースよりノンシュガーの水や麦茶を飲む、乳酸菌や善玉菌より糖質量を気にする。酒量はもちろんだが、こうした普段の飲み物にも注意し、脂肪肝を撲滅しようではないか。












