下克上で大舞台も夢じゃない――。サッカー日本代表は15日、東アジアE―1選手権(韓国)の韓国戦(龍仁)に1―0で勝利して、3連勝で2大会連続3度目の優勝を果たした。決勝点のFWジャーメイン良(30=広島)が得点王&MVPに輝き、猛アピールに成功した。元日本代表FW武田修宏氏(58=本紙評論家)は、来年の北中米W杯メンバー争いに絡んでいく選手として、ジャーメインを含めた3人に〝合格点〟を与えた。

 初戦の香港戦でわずか26分間で4ゴールを挙げ、衝撃のA代表デビューを飾ったジャーメインが、真価を問われた日韓戦でしっかり結果を残してみせた。

 前半8分、MF相馬勇紀(町田)の左クロスにダイレクトで合わせる。左足のスーパーボレーでゴールネットを揺らすと、敵地のサポーターは静まり返った。これが決勝点となり、日韓戦で値千金の活躍を見せた。

 今大会は計5得点で得点王に輝き、MVPもゲット。遅咲きのストライカーは「韓国戦で点を取るか取らないかで自分の評価、今大会での評価もだいぶ変わってくると思うので、最後に一つ取れたのは良かった」と充実の表情を浮かべた。

 今後の代表サバイバルに向けては「とにかく広島に戻って結果を出していくしかない。そういう思いが強くなった。これを広島でできないと意味がない」。今季ここまでリーグ戦4得点のうちPKが3本を占めるが、E―1で示した決定力を継続して発揮することが求められる。

 韓国戦でのパフォーマンスに注目していた武田氏は「ファーストチャンスで仕留めるのは素晴らしい。昨年の磐田では良かったけど、広島では本来の力を発揮できていない中で、初戦のゴールでノッたよね。シュートのうまさがあるし、身体能力も高い。代表で得点を取ったことは自信につながるだろうし、広島でもスケールアップできるんじゃないかな」と賛辞を送った。

 では、W杯のメンバー争いで生き残れるのか。武田氏は「やっぱり結果を出したのは大きい。FWは結果が全てだから。30歳という年齢はあるけど、伸びしろを感じる」と大化けに期待する。

 まさにジャーメインの大会となったが、武田氏は同じくA代表初招集のFW垣田裕暉(28=柏)にも高評価を与えた。大会を通して得点こそ奪えなかったものの「ハードワークできるし、体の強さと高さがある。代表ではデカくて強いセンターFWがいないので、面白い存在になっていくんじゃないかな。〝重量級〟のFWってイメージだよね」と長所を挙げた。

 すでに代表のフルメンバーでも経験を積んでいるFW細谷真大(23=柏)にも「前からストライカーとして評価している。相手の嫌なところに入っていけるし、決め切る力がある」と引き続き太鼓判。この日は後半途中から出場して無得点だったが、12日の中国戦では先制点をマークして2―0の勝利に貢献した。

 国内組の編成となった今大会の合格者は、3人のストライカー。武田氏は「これから3人が代表に入ってくると、攻撃陣が活性化してくるのかなと思う。欧州組主力との化学反応を起こしてくれるのか楽しみだね」。9月の米国遠征から本格的に北中米W杯の準備がスタートする。海外メディアからは「三軍、四軍」との指摘もあった今大会の日本代表。ジャーメインらは、E―1経由で欧州組の猛者たちを相手に序列を覆してW杯切符をつかめるか。