トランプ大統領は14日、プーチン大統領が50日以内にウクライナとの停戦に応じない場合、ロシアに厳しい関税措置を取ると述べた。
厳しい関税措置とは、ロシアとロシアの輸出品の輸入国に100%の関税を課すというもの。ロシアの輸出品とは主に石油のことであり、中国、インド、ブラジル、トルコなどを指しているとみられる。
トランプ氏はまた、先進的なミサイル防衛システム「パトリオットミサイル」を含む武器をウクライナに供与することでNATOと合意した。米国が欧州諸国に武器を販売し、欧州諸国がウクライナに武器を渡すか売却するという。ウクライナへの直接的な武器供給の非難を根拠のないものにする上、商取引するというわけだ。
これらの決定について、トランプ氏はメラニア夫人からの〝助言〟のおかげだと冗談めいて明かした。
トランプ氏は14日、ホワイトハウスの大統領執務室でNATOのマーク・ルッテ事務総長と会談をしている時、今回の決断を説明する中で、プーチン氏が常に約束を反故にしていると直接指摘した人物は自分の妻だと述べた。
「家に帰って、『ファーストレディー、ウラジーミルと素晴らしい話をしたよ。これで終わりだと思う』と言ったんだ。それからテレビをつけると、彼女は『わあ、変ですね。老人ホームが爆撃されたばかりなのに』と言うんだ」
本当に約束が履行されるか皮肉った格好だ。
一方、ロシアの元大統領ドミトリー・メドベージェフ安全保障会議副議長は15日、Xに「トランプ氏はクレムリンに芝居がかった最後通牒を突きつけた。ロシアは気にしなかった」と投稿した。
米国事情通は「トランプ氏はウクライナ支援に米国のカネを投じたくないとして、ずっと『これはバイデンの戦争であり、民主党の戦争だ』と言ってきましたが、ロシアのウクライナ侵攻の決定や国際法違反については一度も言及していません。そんな中、武器販売で大もうけするという〝ディール〟に成功したわけです」と語る。
また、トランプ氏の「50日以内」という期限は、プーチン氏に配慮しているとみられる。
プーチン氏は約10日前のトランプ氏との電話会談で、ウクライナ侵攻について「60日以内に、ウクライナ東部・南部4州の完全制圧に向け攻勢をかける」と宣言したという。
ロシア事情通は「トランプ氏は、プーチン氏との電話会談で、ロシアの夏季攻勢に60日かかると聞いたのでしょう。そこから10日たったので『50日以内』と言ったんです。いわば、トランプ氏はプーチン氏のやることを黙認し、〝取りたいものを取るのに日数がかかるなら、その後に制裁を課す〟と言っているようなものです」と指摘する。
トランプ氏は武器でもうけ、プーチン氏はできる限りのウクライナ領土を奪おうとしている。そんな双方の思惑が一致しているということなのだろうか。












