逆転の首位奪取に向けて追い風は吹くか。巨人は11日に、獲得調査を行っている元DeNA・乙坂智外野手(31)の入団テストを実施。現在リーグトップの阪神を8・5差で追う阿部巨人にとって、得点力向上に向けた戦力補強は目下の課題となるが、チーム内からは乙坂獲得の意外なメリットについて推測する声も出ていた。
巨人は11日のDeNA戦(横浜)に延長11回の末、4番・坂本の2号ソロが飛び出し、2―1で逆転勝利。阿部監督は「いやあ…助けてもらいました」とベテランの一発に驚嘆すると、坂本自身も「イメージはあったので、一振りで仕留められたっていうのは良かったです」と笑顔で手応えを明かした。
これでリーグトップの阪神とのゲーム差をわずかに縮めたものの、首位奪取に向けては依然として厳しい戦いが続く阿部巨人。そんなチームに追い風を吹かすべく、巨人は6月にマリナーズ傘下3Aタコマを自由契約となっていた乙坂の獲得調査に動くと、この日にジャイアンツ球場で入団テストを行った。
21年までDeNAでプレーした乙坂は、NPB通算468試合に出場し打率2割2分9厘、10本塁打、53打点、19盗塁。目立った成績こそ残していないものの、米独立リーグ、メキシコを渡り歩いた乙坂は今の阿部巨人には「適役かもしれない」と推す声もチーム内から出ている。
あるチーム関係者は「得点力に乏しい今のチーム状況だけに、選手たちの間にはどうしても『苦しい』という先入観が生まれてしまっている。その点でいえば、乙坂はフラットな状態で試合に臨めるし、新助っ人を獲得するのと違って日本球界も熟知している。ハングリー精神の強い選手だから、若手選手主体のチームにおいても貪欲にプレーするのでは」と乙坂のセールスポイントを指摘。
さらには「乙坂の加入で劇的にチームが変わることを期待するのは彼にとっても酷だけど、風向きを変えるいい働きをしてくれるかもしれない」と期待感も明かした。
虎の尾をつかむため負けられない戦いが続く巨人。そのためには打線の活性化が必要不可欠なだけに、乙坂の獲得をカンフル剤とすることはできるか――。












