トランプ大統領の再選以来、世界は再び「軍拡」へとかじを切った。6月25日、NATO(北大西洋条約機構)加盟国は防衛費支出をGDP比5%まで引き上げる首脳宣言を採択。これまでの目標が2%だったことを考えると大幅な上積みだ。

 トランプ大統領は、日本を含むアジアの同盟国に対しても、同様に防衛費をGDP比5%まで増やすよう要求している。それに対して、2024年の日本の防衛関連支出は前年比21%増の約8兆3000億円となった。ただ、GDP比は1・4%で、米国やNATO主要国と比べると、まだかなり低い水準だ。

 石破首相は、米政府からの防衛費増額要求に対して「日本が決めるべきで、外国から言われて決めるものではない」と表向きは突っぱねる形をとったものの、政府は2027年度までにGDP比2%まで防衛費を増額する目標を掲げており、今後の増額は待ったなしの状況と言える。

 こうした流れを受け、株式市場では三菱重工など防衛関連の主力株がすでに大きく値を上げている。「防衛関連株」を買うなら、三菱重工と川崎重工、IHIの“三大重工”の3銘柄、極端に言えば三菱重工だけで事足りる。それだけ、防衛に占める三大重工の存在は大きい。今後はこの3銘柄の株価が調整局面入りした時、押し目を着実に拾っていけば報われるだろう。

 とはいえ、やはり穴株を狙いたいのが個人投資家の心情というもの。そう考えると、ここは「上記3銘柄+穴株1、2銘柄」という布陣で防衛関連株に臨みたいところだ。

 穴株として注目したいのは、まず東京計器(7721=4055円)。航空機や船舶用の計器で高シェアを誇り、船舶や潜水艦など自衛隊向け機器に高確率で搭載されることになりそうだ。さらに、現在の造船ブームの恩恵も加わり、少なくとも今後数年は業績拡大が予想される。株価が26週移動平均線にタッチしそうなところを狙いたい。

 同じ視点で、船舶向け配電盤で高シェアの寺崎電気産業(6637=3635円)にも要注目だ。株価は4月から急騰を始めたが、いまだにPER(株価収益率)は11倍強、PBR(株価純資産倍率)は1倍割れと割安な水準にある。こちらは、13週移動平均線を割り込んだあたりが狙い目か。

 これまで当欄で取り上げてきた銘柄と比べると若干、単価は高いものの、常に押し目買いを意識したスタンスで臨みたい。(株価は8日終値)