イスラエルが13日未明にイランへ行った空爆から始まった紛争は23日も続き、激化の一途をたどっている。
イランのペゼシュキアン大統領は22日、米国による22日未明の核施設3か所のバンカーバスターなどの攻撃を受け、対米報復を警告した。イラン議会は同日、世界の原油輸送の20%を占める要衝ホルムズ海峡封鎖を承認した。
米国のバンス副大統領は同日、全面戦争を望まない考えを表明したが、トランプ大統領は「体制転換」として、35年以上イランで権力を握り続けてきた最高指導者ハメネイ師から政権交代すべきと言及した。そんな中、イスラエルの空爆と米国のバンカーバスターにより追い込まれているイランは23日、アラグチ外相をロシアに派遣した。ハメネイ師からプーチン大統領に宛てた重要な書簡を携えているという。
軍事事情通は「ウクライナに集中したいプーチン氏としては、イランへの介入には様子見の姿勢でしょう。紛争への公然たる介入は行わないものの、軍事技術協力拡大の可能性は排除していないようです。イランはプーチン氏に対し、既存のイラン防空システムに統合可能なミサイル攻撃に対する早期警戒システム、地平線越えレーダーや移動式レーダーなどの長距離レーダー基地という戦略防衛兵器の供給を要請するとみられます」と指摘する。
さらに、イランに手を差し伸べるのは中国、北朝鮮とみられる。
ロシアメディア「ツァルグラード」によると、中国とイランを結ぶ鉄道が開通し、西安発の列車が5月25日にイランに到着したばかり。これでより安定した中国の貨物とイランの石油のやり取りができるようになったという。イスラエルがイランを空爆したのも、これと無関係ではないという説もある。
前出の事情通は「中国は形式的には中立を維持するものの、安定したルートを通じてイランから石油の供給を継続したい。その見返りとして、中国は北朝鮮を通じて間接的にイランへの武器供給を行うことができる。これにより、中国は直接的な紛争には介入せず、同時に地域における影響力を高めることができるわけです」と語る。
北朝鮮はミサイルやドローンなどを製造し、中国を通して、イランから外貨を稼ぐことができる。中国は間に入ることで、安定して石油を手に入れることができる。
「ロシアの支援が不透明なイランは、孤立することなく、武器を手に入れ続けることができるとなると、イスラエルと米国にとっては非常にやっかいです」(同)
イスラエル・イランの紛争が、米国と中国の代理戦争となるかもしれない。












