あえて〝渋滞〟でも悲願達成には必要不可欠か。日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(29)が17日に一軍昇格を果たしたことが、球界内で話題を集めている。この日のチームは巨人戦(東京ドーム)に4―1で快勝し、3連勝。リーグ首位&貯金12の絶好調モードで、マルティネスの存在は一見すると必要なさそうにも映るが、深読みすると新庄剛志監督(53)の「真の狙い」も見えてくる。
今季、マルティネスは開幕から6試合に出場し打率9分1厘、0本塁打、0打点と低迷。直後には右ヒジ痛も重なり、4月10日に出場選手登録を抹消されていた。だが、二軍でのリハビリを経て5月中旬に実戦復帰。今季のファームではここまで12試合の出場で打率3割1分4厘、3本塁打、13打点をマークするなど調子を上げていた。
とはいえ、チームはリーグ首位でマルティネスの本職である一塁には助っ人のレイエスを筆頭に郡司、野村ら主力が〝渋滞中〟。しかも、この日(17日)からの6連戦(対巨人、中日)はセ・リーグ球場での試合のため指名打者制はない。
マルティネスを一軍昇格させても「代打」ぐらいしか起用する場面がないため、本来なら中継ぎ投手の補充でも良かったはず。にもかかわらず、なぜ二軍から打者の助っ人をベンチに入れたのか。背景には新庄監督の交流戦にかける思惑が見え隠れする。
現時点では確かにマルティネスは攻守にわたって余剰人員かもしれない。しかしながら2018年から22年までの5年間は中日でプレーし、セ・リーグとの戦いには精通している。相手チームの情報量も多いため、指揮官からすれば代打や守備でも「使い勝手がいい」ことは間違いない。
しかもマルティネスはこの日から始まった東京ドームでの試合に相性が良く、通算18試合で打率3割8分5厘、4本塁打、11打点。2年前の巨人との交流戦(東京ドーム)でも3試合で打率4割、1本塁打、4打点と大爆発を見せた。
本人も好相性は認識しており、この日の試合前には「自分にとって東京ドームは特別な場所で非常にボールが見やすい。お客さんもたくさん入るしね」と不敵な笑みを浮かべ「得意球場」であることを強調した。こうした実績もあり、指揮官も他選手とポジションがかぶってでも一軍昇格させたかったのだろう。
この日は8回二死から代打で出場して一飛に終わったものの、チームは一発攻勢もあって快勝。交流戦成績は8勝5敗の2位で、優勝も十分狙える位置にいる。今後のマルティネスの起用法について新庄監督は「二軍で(成績が)良くったって関係ないからね。ボールが違うから。でも、まあこういう感じ(レイエスとの併用)になっていくんじゃないですか。あとはレイエスの足の状態とかね。それは僕の判断で決めていきます」と語っている。
交流戦制覇とリーグ優勝を視野に入れる指揮官の今後の助っ人起用法が注目される。












