柔道の世界選手権2日目(ハンガリー・ブダペスト)で、女子52キロ級の阿部詩(パーク24)が〝涙の世界一奪還〟だ。

 連覇がかかった2024年パリ五輪は2回戦でまさかの敗戦。男子66キロ級で五輪2連覇の兄・阿部一二三(パーク24)とのきょうだいVを逃して大粒の涙を流した。それでもパリ五輪後に自らの人生を振り返った際に「畳の上にいざ立ったら、やっぱり私にはこれしかない」と再認識。28年ロサンゼルス五輪に向けて新たな一歩を踏み出した。

 パリ五輪後初の実戦となった2月のグランドスラム・バクー大会はオール一本勝ちで優勝を果たし「挑戦者としてまた1からスタートさせたい」と最高の形で再出発。今大会は一二三が準々決勝で姿を消したが、詩は順調に白星を重ねる。決勝ではディストリア・クラスニキ(コソボ)に背負い投げで一本勝ち。5度目の優勝が決めると、目には涙を浮かべた。

 今大会のきょうだいVはならずも、詩のパフォーマンスには多くのファンが反応。「彼女の強さは新たな物語の始まりを感じさせる」「まだ強くなれると思わせるすごみ」「阿部詩勝ったぞー!よかった、復活だ」などの声が上がっている。