【昭和~平成スター列伝】米国・WWEのPLE「クラッシュ・イン・イタリア」(31日=日本時間1日、トリノ)で、一度は引退を表明していた“ビースト”ブロック・レスナーが“ルーラー(支配者)”オバ・フェミとの「史上最大の再戦」を制して完全復活を果たした。

最後はパウンドの嵐でレスナーがTKO勝ちを決めた
最後はパウンドの嵐でレスナーがTKO勝ちを決めた

 4月の祭典「レッスルマニア42」では、ナイジェリア出身でキャリア3年半の新怪物にパワーで圧倒されて惨敗。試合後はグローブとシューズをリングに置き、引退の意思を表明していた。しかし「このままじゃ終わらない」と引退からわずか1か月で電撃復帰。F5の7連発で圧巻の強さを見せて復活を果たした。

 レスナーは男子選手ではWWEの最高峰王座と、世界最大の総合格闘技団体UFCで最高峰王座を獲得した唯一の存在だ。2002年にWWEと契約すると、数多くの名勝負を展開して最高峰王座にも輝いた。04年に一度退団すると新日本参戦を経て、07年に総合格闘技デビュー。同年10月にUFCと契約すると、わずか3戦目の08年11月15日、ネバダ州ラスベガスでランディ・クートゥアを撃破してUFC世界ヘビー級王座を獲得する快挙を達成している。

「最後の最後に怪物の剛腕が爆発した。2R、レスナーは強烈な右ストレートをクートゥアの右耳元付近に炸裂させる。オクタゴンの鉄人がヒザから崩れ落ちた。意識を失い、ガードもできなくなった王者の顔面へ容赦なくパンチを連打する。3分7秒、レフェリーが試合を止めてレスナーは衝撃的なTKO勝ちを収めた。リーチで13センチ、体重で20キロも上回りながら序盤から劣勢を強いられた。得意のスピアーで突進するもテークダウンは奪えない。グラウンドに持ち込んでもすぐスタンドに戻された。2Rに入るとクートゥアが前に出てきた。打撃で真っ向勝負を挑むがレスナーの右目尻から鮮血が流れ落ちた。それでも怪物は冷静だった。離れ際に腹部にヒザを突き刺すと、王者は苦悶の表情を浮かべて後退。レスナーはこのチャンスを見逃さず、一気にフィニッシュへつなげた。まさに一発逆転の勝利だった」(抜粋)

 レスナーはその後もフランク・ミア、シェイン・カーウィンに勝利するも、10年10月にケイン・ヴェラスケスに敗れて王座から転落。11年12月にアリスター・オーフレイムに敗れた後、12年4月にWWEに電撃復帰。再び快進撃を続けて14年4月の「レッスルマニア30」では“怪人”ジ・アンダーテイカーのレッスルマニア無敗記録を「21」でストップさせ、その後に再び最高峰王座を獲得した。そこからの活躍ぶりは説明するまでもないだろう。

 今回の引退撤回↓完全復活劇で新怪物オバとの遺恨も生じた。注目の新旧怪物対決はこれで1勝1敗。決着戦実現にも期待が高まる。やはり“ビースト”にはWWEのリングが最も似合う。