大相撲名古屋場所13日目(24日、愛知・IGアリーナ)、大関琴桜(28=佐渡ヶ嶽)が幕内獅司(29=雷)を下手出し投げで下し、8勝目(5敗)。自身2度目のカド番を脱出した。4勝5敗の黒星先行から4連勝で大関陥落を回避。取組後の支度部屋では笑顔は見せず「(勝ち越しで)満足するわけじゃない。集中してやっていく」と残り2日間を見据えた。

 一昨年九州場所は14勝1敗の好成績で初優勝したが、翌場所で綱取りに失敗。その後は低迷が続く。師匠の佐渡ヶ嶽親方(元関脇琴ノ若)は「あのまま(綱取りで)すんなりいっていたら、もっと苦しんでいたかもしれない。こればかりは分からない。何にしても結果ですから。本人が一番、分かっている」と苦難の道のりを振り返る。

 琴桜は本場所中に酒を口にせず、負けた日の夜は稽古場で四股を踏むほど生真面目な性格で知られる。師匠が気分転換を勧めたこともあったが、今は本人の意思を尊重。「それが自分の気持ちだったら、それでいいかなと。それ以上は言わないようにしている。こちらから変えろと言っても、本人には無理だろうし。変えたら逆に、本人が自信をなくすかもしれない」と親心をのぞかせた。

 佐渡ヶ嶽親方は「千秋楽は10勝5敗だったと言えるように。この場所を乗り切れれば、もっと上に向かっていける」。和製大関が覚醒する日は、やってくるのか。