取りこぼし厳禁だ。大相撲秋場所初日(13日、東京・両国国技館)、綱取りに挑む大関霧島(30=音羽山)が幕内琴勝峰(27=佐渡ヶ嶽)を退けて白星発進。琴勝峰に突っ張りで押し込まれる場面もあったが、回り込みながら上手投げで勝負を決めた。取組後は「初日で少し緊張感はあった。良かったです」と安堵の表情。「一日一番、取ることしか考えてない」と気持ちを引き締めた。

 横綱昇進をかけて臨んだ7月の名古屋場所は、12勝3敗で優勝同点。綱取り挑戦は「好成績で優勝」の条件付きで今場所へ持ち越しとなった。これまで5場所連続2桁勝利と幕内屈指の安定感を誇る一方で、過去2場所の本割で喫した3敗はいずれも格下が相手。星の取りこぼしが横綱昇進を阻む要因の一つとなっている。

「初代・霧島」で先代師匠の陸奥親方
「初代・霧島」で先代師匠の陸奥親方

 先代師匠の陸奥親方(元大関霧島)も、まな弟子の姿には歯がゆさを隠さない。「毎場所のように(格下に)コロッと負けてしまうところがある。負け方が悪すぎるよね。そういうものに打ち勝っていかないと横綱にはなれない。今場所は(幕内上位に)元気な若手も上がってきている。もう一つ上に行くためには、取りこぼしはダメ」と〝厳命〟する。

 その上で「モンゴルの力士は大関に上がったら全員が横綱になっている。それは本人の頭の中にあると思う」とハッパをかけた。過去にモンゴル出身で大関となった朝青龍、白鵬、日馬富士、鶴竜、照ノ富士、豊昇龍はいずれも最終的に横綱昇進を果たしている。霧島が綱取りに挑むのは今回で3回目。〝三度目の正直〟で悲願を果たすことができるか。