角界内で〝綱取り論争〟が勃発している。大相撲名古屋場所では大関霧島(30=音羽山)が「レベルの高い優勝」の条件付きで綱取りに挑戦。12勝3敗で決定戦の末にV逸し、綱取りは次の場所へ持ち越しとなった。横綱審議委員会の大島理森委員長(元衆院議長)は27日の定例会合後に会見し「次の場所で立派な成績を残してほしい」と新横綱誕生に期待した。
その一方で、名古屋場所では「レベルの高い優勝」の解釈を巡って、角界内で議論が紛糾。霧島が平幕力士に2敗した時点で「綱取り絶望」「残りを全部勝てば…」と意見が二分した。近年では全勝や14勝での優勝がハイレベル、13勝は並、12勝は低レベルとする見方が一般的。その基準に照らせば、霧島の綱取りには14勝以上の優勝が必要となるが、事情はそう単純ではない。
元審判の親方は「豊昇龍を横綱に上げた時から、昇進のハードルが崩れてしまった」と証言する。豊昇龍は13勝2敗の優勝次点→12勝3敗の優勝で横綱に昇進。「2場所連続優勝」の原則を満たしていないどころか、12勝の低レベルVで番付最高位となった。これと同様の成績であれば、横綱昇進を見送る根拠は乏しいというわけだ。
ただ、別の親方は「ここで安易に横綱に上げてしまえば、豊昇龍の二の舞いになる」と警鐘を鳴らす。豊昇龍は横綱在位9場所で優勝なし。名古屋場所では7勝6敗と負け越しの危機に直面し、14日目から休場した。難関をクリアせずに最高位となれば〝第2の豊昇龍〟となりかねない。果たして、霧島は誰もが納得する成績で綱取りを果たすことができるのか。











