新大関誕生なるか。大相撲秋場所2日目(14日、東京・両国国技館)、関脇熱海富士(24=伊勢ヶ浜)が幕内美ノ海(33=木瀬)を一気に押し出して初日から2連勝。大関昇進へ向けて好スタートを切った。元大関琴奨菊の秀ノ山親方(42=本紙評論家)は、熱海富士の相撲内容を徹底分析。「圧力は大の里以上」と高く評価した上で、大関取り&初優勝の同時達成にも期待を寄せた。
熱海富士が大関取りへ向けて好発進した。立ち合いで胸から当たって前に圧力をかけると、相撲巧者の美ノ海に何もさせないまま一気に押し出して完勝。初日から2日続けて相手を圧倒する相撲で、早くも快進撃の予感を漂わせている。
秀ノ山親方は熱海富士の相撲内容について「下半身がどっしりと安定しているから、上体がぶれない。その結果として、余すところなく相手に圧力が伝わっている。逆に相手側から見れば、何かしようとする前に圧力で押し切られてしまうから攻略は難しい。地力がないと、あの勝ち方はできない。本人も自信を持って土俵に上がっているのでは」と分析する。
その上で「もともと体が大きい上に、張りがあるからさらに大きく見える。しっかりと稽古を積んで、万全の状態に仕上げて今場所に臨んでいる印象。数場所前までは相手にうまくさばかれてバタバタして負ける相撲もあったが、先場所あたりからしっかりとヒザを曲げて押す形が崩れなくなった。慌てる様子がなく、落ち着いて相撲が取れている」と指摘した。
5月の夏場所は新関脇で9勝を挙げ、7月の名古屋場所は12勝で優勝同点。今場所で12勝をマークすれば、大関昇進の目安とされる「三役で3場所合計33勝」に到達する。先場所を含めて、これまでに優勝決定戦も3度経験。このまま白星を重ねて快進撃を続ければ、初優勝と大関取りを同時に達成する可能性も見えてくる。
秀ノ山親方は「横綱の大の里と比べてみても、今なら熱海富士の方が圧力があると感じる。立ち合いで当たって前に持っていくシンプルな相撲だから迷いもない。本人も『自分の相撲はこれだ』と手応えを感じているのでは。このまま前に出る相撲を取り続けていけば、おのずと賜杯に近づくし、上の番付(大関)も近づいてくるはず」と期待を寄せた。
大関昇進も優勝も、達成すれば静岡県出身力士では初の快挙。地元の期待を一身に背負う熱海富士が、悲願達成へと突き進む。












