これで虎将の〝悩み〟も消し飛んだ!? 阪神は30日の広島戦(マツダ)に5―2で快勝した。

 2点リードの9回にダメ押ししたのは代打で登場した4年目の豊田寛外野手(28)だった。一死二、三塁の場面で塹江が投じた内角への154キロをはじき返し、貴重な適時二塁打で追加点。豊田にとってはプロ初打点となり、勝負を決定づけた。

 チームの懸案の一つが右の代打の切り札だった。これまでは原口が務めてきたが、現在は二軍調整中。「ポスト・原口」はなかなか見つからなかっただけに藤川球児監督(44)も豊田の台頭は心強いに違いない。昨秋の安芸キャンプでは紅白戦で打ちまくって猛アピール。今春のオープン戦では12打数2安打と振るわなかったものの、二軍で打率3割超の成績を残し、今月21日から一軍に昇格してきた。

 豊田は「結果を求めすぎないというか、本当に欲を出さずに打席に立つ前に準備だったり、頭の中を整理して立つことを心がけています。(結果を求めすぎると)自分から崩れていっちゃう。オープン戦もそういう感じだったのでもう一回、ファームで自分のバッティングをしようとやってきたので欲を出さずに継続したい」と、地に足をつけている。

 かつて代打の切り札として活躍した前OB会長の川藤幸三氏はこう話す。「最初の最初、チャンスをつかむためには10割打つくらいの活躍じゃなきゃインパクトを残せんのや。そしたら周りの目も変わってくる」。豊田は代打で打率6割6分7厘(6打数4安打)と「10割」にこそ届かないが、インパクトとしては十分だろう。

 首位を走るチームは今季最多の貯金8。「いい活躍だったと思います」と豊田をたたえた藤川監督が得た収穫は大きそうだ。