F1レッドブルの角田裕毅(25)が、今週末に行われているエミリアロマーニャ・グランプリ(GP、決勝18日)の出来事により人種差別被害を受けたことが明らかになった。

 欧州各国メディアがこの問題を次々と報道。オランダのモータースポーツ専門メディア「レーシングニュース365」は「角田裕毅、フランコ・コラピントのファンによる卑劣な人種差別的虐待を受けてF1に要求」と題して詳細を伝えた。

「レッドブルのドライバーは、復帰したフランコ・コラピントとの最初のフリー走行での衝突の後、不快なメッセージにさらされた」と同メディアは指摘する。

 問題の場面は、16日のエミリアロマーニャGPのフリー走行1回目。「コラピントは角田とコース上で小競り合いを起こした。角田は、ホットラップで妨害を受けた後、ライバルに向かってジェスチャーをしたように見えた。その後、コラピントのフォロワーはソーシャルメディアを利用し、角田にスペイン語で卑劣なメッセージを次々と送りつけた」と同メディアは経緯を説明する。

 コラピントの母国アルゼンチンファンなどから人種差別被害を受けた形となり大騒動に。角田はこの件に関して、現地で報道陣に答えた。

「その話は聞いている。正直に言うと、私の話が正しければ、これは私だけの問題ではないと思う。彼らはどこへでも仕掛けている。(アルピーヌでコラピントと交代した)ジャック(ドゥーハン)のことも狙っている。彼は何も悪いことをしていないのに、彼ら(差別投稿したファン)は狙っているんだ。だから、あれはちょっと不必要だと思う」と度が過ぎた誹謗中傷に不快感をあらわにした。

「私には発言する権利があると思う。間違ったことを言ったわけでも、ひどいことを言ったわけでもありません。ただ、自分の不満を表明しただけだ」と角田は強調。「彼らが自国のドライバーを応援しているのは分かっているが、いつも一線を越えて何かを言うと思う。これは私だけではなく、ドゥーハンに対しても言っていることだ」と訴えた。

 さらに「彼らがエネルギーを持っているのは良いことだが、それをコントロールする必要がある。彼らはそのエネルギーを正しい方法、より良い方法で使うことができると思う」と人種差別投稿を行ったファンに自制を呼びかけた。

 そして、こうした状況が続く場合にはF1の運営側がしっかりと対処する必要性を強調。「もしこうした状況が続き、さらに悪化するのであれば、ある時点でF1は何か言うべきだ」と対策を講じるよう強く求めた。

 スポーツ界で相次ぐ人種差別被害。角田の訴えに、F1側はどう動くのか。