陸上のセイコー・ゴールデングランプリ(18日、東京・国立競技場)の女子3000メートルで山本有真(積水化学)は〝苦い経験〟を力に変えた。

 この日は序盤からペースメーカーを務めた田中希実(ニューバランス)の後ろで積極的にレースを進める。最後は海外勢に屈したが、自己ベストを更新する8分50秒64の3位でフィニッシュ。「3000メートルで自己ベストを出したいのと、日本人トップを取りたいと考えて練習を積んできた。スピードに特化した練習はできていたので、しっかり田中さんのペースに余裕を持ってついていけた」と納得の表情を浮かべた。

 前回大会は「調子が全く上がらなくて棄権した。自分がオフだったので(レース当日は)会場に見に来たけど、悔しくて会場に入れなかった」と回想。悔しさをバネに初めて聖地を駆け抜けたという。「やっと走れるのがうれしかった。その気持ちで頑張れた。レース前に1回会場の中に入った時に『わあ』みたいな。すごいワクワクした」と頬を緩めた。

 ファンから多くの歓声が上がった中でも、陸上界のさらなる発展に意欲を示す。「ブダペストの世界陸上やパリ五輪はもっと人がパンパンでもっと迫力のある歓声が聞こえていた。日本人の方にももっと陸上を好きになって見に来てもらえたら」と願いを語った山本。9月の世界選手権(東京)は、自身の走りで会場を盛り上げたいところだ。