国際オリンピック委員会(IOC)の〝改革〟によって、競泳界は難しいかじ取りを迫られそうだ。

 IOCは4月に2028年ロサンゼルス五輪の出場枠などを決定。競泳は自由形のみだった50メートル種目に背泳ぎ、平泳ぎ、バタフライの3泳法が追加されることになった。1日に都内で公開された世界選手権(7月開幕、シンガポール)の日本代表合宿では多くの選手がポジティブな反応を示し、女子平泳ぎの鈴木聡美(ミキハウス)は「すごい取り組み。いろんな選手がチャンスを得られる」と語った。

 今季は50メートルバタフライに注力する女子の池江璃花子(横浜ゴム)ら、短距離の強い選手にとって大きなプラス。しかし、日本連盟の倉沢利彰強化委員長が「50メートルに特化したトレーニングの難しさは身をもって経験している。水中でパワーを発揮するためのトレーニングは、われわれも未知な部分も多くある」と話すように、まだまだ発展途上の段階だ。

 それだけにある競泳関係者は「トレーニングが全然違うので、強化が難しいと思う。なかなか分業も難しいけど、短距離に強いクラブと中長距離に強いクラブに分かれていくのでは」と指摘。パリ五輪では21世紀最少のメダル1個と悔しい結果に終わった。競泳ニッポン復活へ、50メートルに特化した強化策も検討していく必要がありそうだ。