〝山下魂〟を継承だ。無差別級で争われる柔道の全日本選手権(29日、東京・日本武道館)、決勝は100キロ超級の香川大吾(ALSOK)が、2016年リオデジャネイロ五輪同級銀メダル原沢久喜(長府工産)に優勢勝ちを収め、悲願の初優勝を果たした。
父の影響で、1984年ロサンゼルス五輪男子無差別級金メダリストの山下泰裕氏が全日本選手権で活躍する姿を映像で何度も視聴。「家に帰るとそれ(全日本選手権の映像)しかついていなくて、それを見るしかなかった」。当時を苦笑いで振り返るが「ここで優勝したいなと子供の頃に思った」と自然に日本一への意欲が芽生えた。7度目の挑戦で頂点をつかみ取った香川は「なかなか実感が湧かないけど、優勝できてうれしい気持ち」と頬を緩めた。
全日本選手権の舞台に初めて立ったのは、当時の最年少記録となる17歳2か月の時だった。その後は苦しい時期が続き「高校生の時、強かったね」と心ない言葉を浴びることもあった。「その場は笑いながら流すけど、内心すごい悔しかった」と反骨心を胸に、大一番で復活を印象づけた。
今後に向けては「28歳で〝もうベテラン〟と言われているかもしれないけど、自分は年々強くなっている。次の(28年ロサンゼルス)五輪を狙う」と気合十分。遅咲きの柔道家の逆襲劇がついに幕開けだ。













