人気ぶりは健在だ。体重無差別で争う柔道の全日本女子選手権(20日、神奈川・横浜武道館)、2024年パリ五輪48キロ級金メダルの角田夏実(32=SBC湘南美容クリニック)は、3回戦で寺田宇多菜(JR東日本)に旗判定で敗戦。8強入りは逃すも、多くの観客から声援を送られた。

 初戦で体重差が約37キロある鋳山真菜実(生光学園高)を下すと、2回戦では得意のともえ投げで有効を奪い、橋高朱里(金沢学院短大教員)に優勢勝ちを収めた。3度目の出場で初めて2勝を挙げた角田は「1回戦では絶対負けられない思いがあった」と安堵しながらも「(3回戦で)負けたことはすごい悔しくて、何かもっとできることがあったんじゃないかとか考えてしまう」と唇をかんだ。

 日本柔道史上最年長の31歳11か月でパリ五輪金メダル獲得後は、テレビやイベントなどに数多く出演。自身の去就については「本当に気持ちが今、毎日コロコロ変わるような日々を過ごしている」と熟考中の段階だが、ある広告代理店関係者は「現役を続けるかわからない中でも、角田選手に興味を持っている企業がある」と指摘。依然として高い注目度を誇る。実際に、3月末にはボディーケア商品などを扱うファイテン社が角田とアドバイザリー契約を締結している。

 そんな角田は今大会を通じて「柔道を追い込んでいる時が一番充実していて楽しい。このキツさ、充実感は引退したら味わえないと寂しい気持ちがある」と改めて柔道の魅力を実感。競技内外で脚光を浴びる角田の今後が気になるところだ。