早まることなかれ――。広島は3日のヤクルト戦(神宮)に0―3で完敗し、1勝4敗で今季初の単独最下位に転落した。

 先発した玉村は5回2失点ながら頼みの打線が鳴かず飛ばず。相手先発・小川の前に散発2安打で三塁すら踏めず、早くも今季2度目の零封負けとなった。普段は温厚な新井貴浩監督(48)も「2安打完封負けでしょ? 悔しいよね。それだけかな」とややムッツリ。1試合平均「1・6得点」と低調な赤ヘル打線にいっそうの奮起を促して球場を後にした。

 誰もが「大丈夫か!?」と行く末を案じたくもなる失速ぶりだが、決めつけるのはまだ早いかもしれない。そもそも新井政権に限って3・4月は〝馬なり〟だ。

 昨季は10勝11敗3分けで、就任1年目の2023年も12勝12敗。可もなく不可もない勝率5割付近を維持した。その中でも特筆すべきは開幕10試合目くらいまでジェットコースターのように浮き沈みする点だ。昨年は2勝3敗で滑り出した後に4連敗。2年前も4連敗スタートから5連勝を飾った。要するに、この時期の大波や小波は日常茶飯事なのだ。

 加えて今季は首脳陣が「シーズンに入っても競争は続く」と横一線のポジション争いを促している。すでに新助っ人のモンテロやベテランの秋山を故障で欠くが、昨季も開幕早々にレイノルズとシャイナーの野手2人が離脱。戦力がガタ落ちした中からも矢野が守備力を武器に遊撃のレギュラーをつかみ、シーズン中盤以降にチーム浮上のキーマンとなった。

 新井監督にとって開幕1か月程度は、あくまでも年間を通しての戦力となるかどうかを見極める期間。しばらくは我慢の時期が続きそうだ。