藤川阪神が逆転勝利で開幕カード勝ち越しを確定させた。29日の広島戦(マツダ)を新4番・森下の1号逆転2ランなどで3―2と1点差勝ち。6投手の継投で勝ち切る野球に、藤川球児監督(44)は「打つべき選手が打った試合で取らなきゃいけない。4番が打ってますからね」と1勝を大事につかみにいった。

 広島の先発・床田の前に4回までは1安打無得点。その裏に1点を先取されると、5回は二死二塁から木浪の中前適時打で同点に追いついた。なおも二死一塁という場面で打順が投手・富田に回ると指揮官は代打・ヘルナンデスを送り動きを見せた。結果は空振り三振に終わったが積極的な采配で、ゲームに動きを出した。

 そしてその裏には、育成からオープン戦中に支配下登録した工藤を投入。同点の5回という場面でルーキーを初登板させる采配に虎党も沸いた。だが、工藤は一死から床田の中前打と2四球などで二死満塁のピンチを背負い、モンテロに痛恨の押し出し四球で勝ち越し点を献上。ここは3番手・及川を投入し、秋山を見逃し三振に打ち取りことなきを得たのだが。

 新人を重要な場面でデビューさせピンチを招いたが、それも指揮官の想定内だった。「そういう展開もあるとは思ったんですけど。押し出し一つでゲームが決まるとは思えないんで。その後のイニングも残っていたし、攻撃陣を信頼しているところがありますから」。その言葉の通り1点を追う6回に森下の一発が飛び出した。

 ゲーム中盤でリードを奪うと阪神のお家芸は鉄壁の継投だ。6回からの2イニングを石井、8回はゲラ、9回は岩崎で広島を振り切った。「取りたいゲームを取れましたね。(投手陣をリードした)坂本もよく支えながらね、チームですよ」。藤川監督は30日、若虎の門別を先発に指名し同一カード3連勝を狙いに行く。