3・28の米国開幕後は、その〝野心〟を成熟できるか。ドジャースのムーキー・ベッツ内野手(32)は「MLB東京シリーズ」(3月15~19日・東京ドーム)に参加するため来日したものの、体調不良で急きょ帰国。日本で開幕を迎えることは叶わず、その雄姿を期待していた多くのファンを落胆させたばかりだが、帰国後も復帰ロードは不透明のままのようだ。

 15ポンド(6・8キロ)も体重が激減したとされており、回復具合は気にかかるところ。球団公式サイト等の見立てによれば、左肋骨の違和感を訴えて開幕2連戦を欠場したフリーマンとともにベッツは28日(日本時間29日)の米国開幕戦(対タイガース・ドジャースタジアム)には間に合う見込みとされている。だが「そう簡単に復帰できないのではないか」と色眼鏡を向ける米メディアもあり「?」は拭えない。

 その一方、ポッドキャスト番組「アンダードッグMLB」で語ったベッツのインタビュー動画が先日公開され、話題を呼んでいる。インタビューは日本に来日する直前、アリゾナでのスプリングトレーニング期間中に応じたもので、その胸中は歴史的名選手への仲間入りを果たすことでいっぱいになっているようだ。

 ベッツが目指しているのは「レジェンド中のレジェンド」。元MLB選手のデレク・ジーター氏(50=元ヤンキース)、元NFL選手のトム・ブレイディ氏(47=元ペイトリオッツ他)、元NBA選手の故ビル・ラッセル氏(元セルティックス)ら伝説級のスーパースターと肩を並べることだという。

「ビル・ラッセルのチャンピオンリングは10個以上ある。彼らは誰もが知る伝説の名前。それに比べれば、自分はまだまだ。チャンピオンリングこそ議論の余地のない最高の勲章だよ」とベッツは強調する。

 ベッツはレッドソックス時代に1回、ドジャース移籍後も2回ワールドシリーズを制している。だがジーター氏は5回、ブレイディ氏は7回、ラッセル氏に至っては驚異の11回も頂点の座を経験済み。伝説級と比べれば、まだまだ足りないのも事実だ。

 ベッツは「ドジャースのフロントオフィスは、毎年勝てるチームをつくってくれる。だからドジャースが好きだ。自分が現役である限り、勝ち続けたい」とチームへの信頼を強調。今季にかける思いは満々だ。

 そんなベッツに、現代のMLBスーパースターであるマイク・トラウト外野手(33=エンゼルス)も太鼓判。同番組内で「現役のMLB選手で最も好きな選手の1人だよ」としてベッツの名前を真っ先に挙げている。

 実績、名声ともに十分なベッツが、さらなる野望を胸に2025年シーズンへ臨む。MLB東京シリーズでは残念ながら不測の事態で〝リタイア〟に追い込まれたが、人一倍にプロフェッショナルな意識を強く持つ男だけにさらにパワーアップして復活を成し遂げるはずだ。そして今季、本人が強く望む「伝説のレジェンド入り」を実現できるのか。ベッツの今後が注目される。