ドジャースとのMLB開幕戦(18日、東京ドーム)に先発したカブス・今永昇太投手(31)は4回無安打無失点。メジャーで初めて実現した山本由伸投手(26)との日本選手同士の開幕投手対決で魅了した。DeNA在籍時は「投げる哲学者」との異名をとったが、米移籍後はユーモラスな言動で大人気に。その〝本性〟はもはや宇宙人並みだ。

 まっさらな東京ドームのマウンドに立った今永は大谷を二ゴロ、二直に打ち取るなどドジャース打線に安打を許さず、目安の70球に近づいた69球で降板。ただ、チームが1―4で敗れたとあって「いいゲームはできましたけど、試合に勝つことはできなかったのでアメリカに持ち帰ってチャレンジしたい」と悔しさもにじませた。

 日本でプレーしていた当時は〝意識が高い系〟として認知されていた左腕だが、メジャーに渡ってからは別の才能が開花。MLBの式典で物おじせずに熱唱してみたり、突然ギターを手渡されるムチャぶりにも即興でかき鳴らしてみたり…。ノリの良さなどもあって、すっかり米国ファンの心もつかんでいる。

 そんな今永の不思議なキャラクターは底なしだ。16日に行われた巨人戦前には、自主トレ仲間でもある後輩の大勢投手(25)となぜか通訳を介して会話。日本語で話せば手間も省けるが、わざわざ〝ボケ〟を挟むあたりに今永らしさがにじみ出た。しかし、これにはまだ続きがあった。

 大勢本人によると「僕が帰ってきたら、向こうからLINEで『もうちょっと面白くできたな』と連絡が来ました」という。しかも、大勢も大勢で今永の〝反省文〟に対して「それをうまく拾えなかった自分も、まだまだ力不足なのかなっていうのは感じました」と真面目に猛省。もはやお笑いコンビのようだ。

 さらに昨年12月に今永と約2週間行った自主トレでは、こんな出来事もあったという。

「車で僕の目の前を走っている最中に、毎日のように急に電話がかかってくるんですよ。そうしたら(今永が)『家に着くまで、どっちが面白いこと言えるかやろう』と言ってきて。替え歌とかずっとやってましたよ」(大勢)

 ちなみに〝替え歌合戦〟には「手数(曲数)が多いのは今永さんですかね。僕は1発がデカいんで」と勝ち誇った様子で「面白さのレベルを僕が超えていってるって感じですね。基本僕が勝っています」とのことだった。

 大勢が「周りの人は理解できないのかな」と明かしたように何だかよく分からないが、とにかく楽しそう。周囲の誰もが置いてけぼりになっても、〝テレパシー〟のようなもので通じ合っているようだ。今後も2人の活躍から目が離せない。