あえての〝苦言〟だ。ボクシングイベント「PRIME VIDEO BOXING11」(24日、東京・有明アリーナ)でWBOアジアパシフィック・バンタム級王者の〝神童〟こと那須川天心(26=帝拳)が、元WBO世界同級王者ジェーソン・モロニー(34=オーストラリア)と119ポンド(約53・9キロ)契約10回戦で対戦。3―0の判定勝ちで、デビューからの連勝を6とした。この試合を〝バカサバイバー〟こと格闘家・青木真也(41)が生観戦。神童の戦いを、忖度なしにぶった斬った。
ボクシング転向後、最強の相手と言える元世界王者を迎えた那須川は、持ち前のスピードを生かしながら右ジャブを効果的に使ってモロニーを懐に入らせず、優位に試合を進めた。6ラウンド(R)に元王者の右ストレートを浴びて尻もちをつきそうになるも踏ん張って耐えると、7Rには強烈な右アッパーをヒットさせてペースを取り戻す。その後はヒラヒラと舞うように相手の攻撃をかわしつつ、最終10Rは攻撃の手を強めた相手と激しく打ち合ってゴング。結果は判定に委ねられ、3―0で勝利を挙げた。
試合後は「(モロニーは)予想通りめちゃくちゃ強くて、初めて効かされた。初めて打ち合いをして一人前というか、男になったかなと。可能性を見せられたと思います。試合中、楽しくてテンションが上がりました」と満足げ。7Rに鼻血を流すなど顔面への攻撃も受けたことに「ハラハラしました? すいません、顔で売ってんのに。すいません、2回目で」と得意の〝神童ジョーク〟をぶっ放し、会場の空気を一変させた。
そんな試合を青木はリングサイドで観戦。もともと互いに敬意を示し合い、青木のYouTubeチャンネルに那須川が出演するなど親しい関係にあるが、転向後に会場で観戦するのは初めて。試合後、取材に応じた青木は「ナスガワさん(那須川)はずっと『ボクシング』をやっていたよね。最初から最後までボクシングの定石だった。押し相撲をして、打ち合って…」と声をしゃがれさせる。なぜ〝クリンチの攻防や接近戦での成長がすごかった〟と素直にいえないのだろうか、この人は…。
そして「結局、ナスガワさんはボクシングに染まっちまったんだな…って。マイクでも滑っていたし、この試合でボクシングファンに迎え入れられるんじゃないか」と〝ボクサー・那須川天心〟の進化をくさす。さらには「俺は師匠として一抹の寂しさを感じました…」と、師匠面をして老害をむき出しにした。
その上で、今後について「ここまでボクシングに染まることができたからこそ、俺は〝格闘家ナスガワ〟の動きでボクシングと戦っているところが見たい。っていうか、じれったいからもう、そろそろ倒してくださいよ」と注文。キック時代に並ぶ圧倒的な強さを得るべく、さらなる進化とKO勝利を要求した。
また、試合後に同じキックボクシング出身のWBO世界同級王者・武居由樹(大橋)がリングに上がり対戦の機運が高まったが「それこそ『K―1 vs RISE』って言ってやってほしい」。それぞれのキック時代の所属団体を前面に押し出して、盛り上げてほしいとメガネを光らせた。
散々好き放題語った青木は最後に「そのためにも、ナスガワさんは〝第2の山岡聖怜〟として青木再生工場に来るべきだ。待ってるぞ!」とよく分からないことを口走り、有明から自転車で走り去った。












