ボクシングの2大世界戦(24日、東京・有明アリーナ)の前日計量が23日、都内で開かれた。

 セミファイナルの119ポンド(53・9キロ)契約10回戦で対戦するWBOアジアパシフィック・バンタム級王者の那須川天心(26=帝拳)と元WBO世界バンタム級王者ジェーソン・モロニー(34=オーストラリア)はともに1回目に53・9キロでパスした。この試合はJBCの対戦表にはバンタム級(上限53・5キロ)10回戦と記載され、この日に119ポンド契約とアナウンスされて場内が若干どよめいたが、JBCの説明によると契約では当初からそうであったとのこと。那須川も笑い飛ばした。

 計量をパスするとモロニーと約10秒間にらみ合い、別れ際に礼をして敬意を示した那須川。減量について「だいぶ(うまく)いきましたね。今朝もちゃんと食べて、半身浴して。いい感じです」と満足げに振り返った。

 契約体重について問われると、「元々119でしたよ。今回も3・5(バンタム級の上限の53・5キロ)まで落ちて、そこから水飲んだりして」とケロリ。「急に3・5になっても落ちるよと。だから文句言うなよと」と笑顔で語った。

 契約体重のアナウンスが変わった経緯についてJBCの安河内剛執行理事は「体重が落ちないから前日や当日に変えてくれというのはダメ。2人とも119のつもりで来ていて、プロモーターも119だよと。契約上は119だった」と説明。「我々はバンタム級で組み合わせをもらっていたが、たまに齟齬(そご)が出ることはある。体重が落ちないから変えてくれというのはダメだが、今回は両サイドが119と思っていたので、問題はないと判断した」と話した。

 那須川にとっては、過去最強と言える相手を迎え、年内の世界挑戦につなげるために真価が問われる一戦。だが、「そこは意識していない。俺がどれだけ通用するか、そこしか考えていない。どうなるか自分にも分からないので楽しみ。KOは狙いたいですけど、こだわりを持ってしまうと固くなる。流れの中で戦って、倒せる瞬間があれば倒す。勝手に倒れている。意識せず、天心流の格闘技をすればいい」と自然体を強調した。

 両者が同じ条件ならば何も問題はない。那須川の決めゼリフを借りれば、「関係ないっしょ、気持ちっしょ」ということか。