レスリングの明治杯全日本選抜選手権(東京スポーツ新聞格技振興財団協賛)初日(21日、駒沢体育館)、男子フリースタイル61キロ級に出場した樋口黎(ミキハウス)は決勝進出にも満足なしだ。

 同57キロ級パリ五輪金メダルの樋口にとっては、本来より重い階級での試合。「1試合目はあまり動きが良くない感じで、減量も水抜きがうまくいっていなかった」と苦笑いを浮かべたが、試合を重ねるごとに状態を上げた。「2試合目の途中から結構割り切ってできていた。3試合目の準決勝はかなりいいパフォーマンスを出せたので、自己評価は80点」と一定の評価を下した。

 五輪王者としての力を示したものの、当の本人は「正直あまり練習でできていることが出せていない。今まで自分の積み上げてきた貯金で戦っている状況」と不満顔。2年後のロサンゼルス五輪を見据える上で「もう少し新しい組み手であったり技を出したい。どうしても自分の得意な技に頼ってしまう部分があるので、これからもっと勝負に徹した試合を」と気合を入れた。

 ロサンゼルス五輪は連覇を狙う立場。「この大会でもう少しいろんなことをできるように」。決勝での戦いを通じ、成長のヒントを探る。