女性問題を巡って、紛糾していた大阪・岸和田市議会で17日、永野耕平市長に対する2度目の不信任決議案が、参加した23人全員の賛成で可決された。問題発覚後に夫婦で会見し、市議選で当選するなど話題の人となった永野氏の妻・紗代氏は地方自治法で加わることはできなかった。2度目のクビ通告を受けた夫をどう見ていたのか――。直撃に心情を吐露した。

 永野氏は昨年11月、過去に性的関係を巡って女性から提訴され、解決金500万円を支払うことで和解した。だが、口外禁止を理由に多くを語らなかったことで、議会側は説明責任を果たしていないと批判。一部メディアでは性加害や複数人から行為を迫られたことなども報じられ、同12月に不信任決議案が可決された。

 永野氏は女性問題こそ認めていたが、性加害や他の疑惑は否定し、議会解散を選択。市議選を経て、議会側から「市長は辞職しないだけでなく、大義なく議会を解散し、莫大な市民の血税を使ったことは言語道断」と再び不信任決議を突き付けられ、可決。永野氏は自動失職し、50日以内に市長選が行われることになる。

 この不信任決議に2月に市議に当選したばかりの紗代氏は投票はおろか、議場で見届けることはできなかった。地方自治法の規定で、親族に関する議事の採決に参加できないルールがあり、退席を余儀なくされたからだ。再び議場に戻った際には、夫である永野氏の不信任決議案で23人全員が賛成した後のことだった。

 憔悴した様子にも見えた紗代氏は昨年の不信任決議案に物申した。「不信任決議案には大義がないと思っています。今回の決議文も『大義なく議会を解散した』と書かれていたり、家庭の話を持ってくるのは、まったく納得がいってないです。夫婦で話し合いが済んでいる話」と不満を口にした。

 選挙中から誹謗中傷にも悩まされていた。市役所の前では毎日「性加害者の公職(好色)ダメ」「永野耕平は日本中に恥さらし」などのプラカードを掲げた人が現れれば、ネット上ではいわれなき批判の言葉が書きたてられている。紗代氏は「選挙ビラや主人のXには事実と異なることが書かれ、それは傷つきました」と苦しい胸の内を明かした。

 イバラの道となる永野氏は「真実を知ってもらいたい。市政はまだ道半ば」と訴え、出直し選に出馬する意向を明かした。紗代氏は「出馬するかどうかは本人が決めることですが、これまで通り家族として支えます。市長として7年やってきた実績を知っていらっしゃる方は『応援してるよ。頑張って、続けていってほしい』と言ってくれてます」とエールを送った。

 3月末か4月上旬に予定される市長選へ向け、紗代氏は〝内助の功〟ではなく、政治活動や選挙活動の際には積極的に表に出ていく〝夫婦2馬力〟で臨み、夫を支えていきたい考えだ。