【目撃】ツバメの主砲が重苦しい悪天候のムードを吹き飛ばした。ヤクルトの村上宗隆内野手(25)が13日から沖縄・浦添市の一軍キャンプに合流。前日の夜から降り続く雨のため午前中はチームの面々とともに室内練習からスタートし、フリー打撃で力強い打球を飛ばすと周囲から「さすが」の声が飛び交った。

 昨年12月に右肘手術を受けたことを考慮され、ここまでは宮崎・西都市の二軍キャンプで調整していた。この日は久々に一軍の仲間たちと顔を合わせ、練習前には「声を出して頑張ります」と元気よくあいさつ。フリー打撃後の室内守備練習では手術の影響を感じさせない軽快なグラブさばきを見せていたが、ややハッスルし過ぎたのかもしれない。予期せぬ〝アクシデント〟も発生した。捕り損ねた打球が、ともに守備練習に励んでいた山田哲人内野手(32)を直撃してしまったのだ。

 その場にうずくまった山田のもとに村上が駆け寄ると周りは緊迫した雰囲気に包まれ、こちらもファインダー越しながら心配になった。ところが倒れながら下を向いていた山田がゆっくりと顔を上げると、その表情は〝やってくれたな〟と言わんばかりの苦笑い。中腰姿の村上も安どしながら白い歯をのぞかせた。いやはや手に汗握るワンショットとは、こういうシーンのことを指すのだろう。

(ペン&カメラ・北川智康)