【山口敏太郎オカルト評論家のUMA図鑑#597】タカアシガニは、古代から存在している生きた化石として知られ、また現生する節足動物の中でも最大の生物であると言われている。足を広げた長さは3~4メートルにも及び、5メートルにまで達するものもいるといわれる。海外では、日本近海に多く生息していることから、「クラブ」(カニ)と「ゴジラ」を組み合わせた呼び名「クラブジラ(Crabzilla)」と称されることもあり、その姿からファンも多いそうだ。
「クラブジラ」は、上記のとおりタカアシガニの通称なのだが、それをはるかに超えるほど恐ろしく巨大なカニが発見され、「クラブジラ」と報じられて話題になったことがある。
2014年、英紙デーリー・メールによると、英国の南東部に位置する港町ホイットスタブルを空撮した写真に、信じられないほど大きなカニが写り込んでいたという。海面にうっすらと浮かび上がるその姿は、地形の縮尺から考えると大きさにして約15メートルとも推定されているほどに巨大なのだ。
画像の出典元となったオンライン雑誌「ウィアード・ホイットスタブル」を主宰するクイントン・ウィンター氏は、実際にこの巨大ガニに遭遇したと言い、「海面に浮かび上がるのを最初に見た時は流木かと思った」「どんよりとした空虚な目が付いていて、強力なハサミを持っていた」と英紙エクスプレスにてコメントしている。
ティラノサウルスよりも大きいカニが海中に潜んでいると考えると、非常に恐ろしいものである。だが、当然ながらこの撮影されたクラブジラが本物であるかについては否定的なコメントが多い。
クラブジラの輪郭を見てみると、通常の食用ガニのものとほぼ変わりないことが分かる。ローマ時代からカキが有名なこの近海では、実際にカニも生息しているようだが、その全長は15センチにも満たない程度であるため、これほどのサイズまで成長することはおおよそ考えられないという。
また、グラフィックアーティストのアシュレイ・オースティン氏は、単にフォトショップで作成した合成画像にすぎないとニュースサイト「ケント・オンライン」でコメントしており、さらに、クラブジラの写っていない大元と思われる写真も後に発見されたことから、ほぼフェイクであると決着がついたようである。
ちなみに、日本では「蟹坊主」「バケガニ」と呼ばれる大きなカニの妖怪が各地で伝わっている。夜、古寺などに現れては「両足八足大足二足、横行自在にして、眼は天を差す。これいかに」という謎かけを出し、答えられれば解放してくれるが、もし答えられなければたちまち食べられてしまうという恐ろしい妖怪だ。なお、この謎の答えは「カニ」なので、遭遇した時のためにぜひ覚えていてほしい。












