新型コロナウイルス禍の中で行われた東京五輪から3年のインターバルで開催されたパリ五輪は、懸念されたテロなど大きな問題もなく、無事に閉幕した。日本勢は柔道女子の阿部詩(パーク24)らまさかの敗退はあったものの、金20、銀12、銅13の計45個のメダルを獲得し大健闘だった。今回は取材班が、大会期間中にお伝えし切れなかった〝裏話〟を一挙大放出する。
記者A 夏季五輪では史上初となった競技場外開催となったセーヌ川開会式は、まさかの大雨。ずぶ濡れの選手たちのコンディションが心配になったけど、世界的にもおおむね好意的な受け止めだったな。
記者B 大雨の中でスマホが水没し、代替機を使っていた選手もいましたが、大きなトラブルもなく終えられたのは、超厳戒態勢だったこともあるでしょうね。
A セーヌ川といえば水質問題。大会中にはトライアスロン選手からもクレームがあったし、近くで見てみたら、やっぱり泳ぐような川じゃないのは明らか。
B そうなんですよ。何が安全なのかと思ったので、ニッポン放送の小永井一歩アナウンサーの協力のもと、独自に水質検査をしてみました。使用したのは共立理化学研究所の水質測定パックテスト。評価の目安は「0がとてもきれい、2~5が比較的きれい、5~10がやや汚れている、10以上が汚れている」となっています。エッフェル塔の近く水は「5~10」でして、ドブ川のような臭いがしました。
A 大会組織委員会はセーヌ川ありきでしか考えてなかったようだけど、東京五輪のお台場もそうだし、今後も同じようなことが起きるだろうから、まずは選手の健康を一番に考えてほしいかな。
B では、日本人選手の話題に移りましょう。北口榛花のやり投げ金メダルは、陸上女子フィールド種目で史上初の快挙。取材エリアでも〝大活躍〟でした。海外のテレビ局からも取材を受け、拠点とするチェコ語でもインタビューに応じていました。あまりにも多くのメディアが殺到したせいか、僕たち新聞社の取材ゾーンに来た際には「声が限界に達してきているので、いつもより通らないかもしれないですけど」と苦笑いでした。
A こっちはゴルフで銅メダルの松山英樹が印象的だった。普段のツアーなら悔しい3位だけど、表彰式での笑顔はもちろん、取材対応が苦手な彼らしからぬ〝神対応〟には驚いた。今思えば、「全英オープン」後に、ロンドンから〝極秘〟でパリ入りした時に取材に応じず、ピリピリムードを漂わせていたのは、五輪へ集中していた証しだったのかと思うよ。
B 新種目ブレイキンでは、女子で湯浅亜美(ダンサー名・AMI)が優勝しましたが、4年後のロサンゼルス五輪では採用されないんですよね。
記者A 男子は期待された半井重幸(ダンサー名・SHIGEKIX)は4位だった一方で、予選落ちの大能寛飛(ダンサー名・HIRO10)が〝逸材〟だったことがわかったぞ。試合後の取材対応で19歳は「地球規模、宇宙規模で見たら、こんなちっちゃいジャパニーズBボーイが負けただけ。地球は何も痛くないし、人生で考えたら面白れぇなって」と言い出したんだ。
B スイッチが入って話が止まらなくなったんですね。
A そうそう。さらに「僕がなんで踊っているか、最終的に行きついたのが世界平和のためだった。くすっとなる人もいるけど、本気で思ってて自分が踊った(自身の得意技である)パワームーブで世界が平和になってほしい。そう考えると、勝ち負けなんでどうでもよくて、面白れぇ(と思う)」とも。
記者B とかく五輪はメダルを取れるか否かにフォーカスしがちですけど、そもそも平和の祭典ですからね。まさに〝五輪の申し子〟と言ってもいいかもしれませんが、今回が最初で最後になるかもしれないのが残念です。














