ドジャースの大谷翔平投手(29)が結婚を電撃発表したことに日本だけではなく米国のファンも仰天した。しかし、米国のファンが驚いたのはタイミングだけではない。日米の違いについて、日本人の母を持つ、ロサンゼルス・タイムズ紙のディラン・ヘルナンデス記者が1日(日本時間2日)に「大谷翔平の結婚発表は変に感じたかもしれないが、日本の文化を知っているとそうでもない」と題するコラムで米国の読者向けに分かりやすい解説をしている。

「インスタグラムで結婚を発表し、その件について記者会見を開きながら配偶者の名前を公表することを拒否するのは、アメリカ人にとって奇妙に映るかもしれない。しかし、日本文化、特に日本のセレブ文化の基準からすれば、これは何も異常なことではない」

 日本では米国に比べ仕事と私生活が明確に区別されており、米国のように仕事関連の社交行事にパートナーが招待されることは珍しく、結婚式の招待状にも『プランワン(同伴者参加)』を選択する項目がないことを紹介。「相手が一般人ならなおのこと、多くのアスリートが結婚まで交際を公表しないのが通例だ」と伝えた。

 また大谷のインスタグラムのメッセージが日本語と英語で少し違ったことも指摘。

「大谷は日本語版では翌日記者団と話すと述べ、記者らに自分や妻の家族との接触を控えるよう求めた。結局のところ、これが大谷が伝えたかったことだった。彼の恋愛関係について詳細を共有する代わりに、彼はプライバシーを要求したのだ」

 同記者は大谷の日本での存在に相当する人物は米国にいないが「アルゼンチンにとっての(サッカーの)ディエゴ・マラドーナ」「メキシコにとって(ボクシング世界王者)フリオ・セサール・チャベス」だと、自国の文化の美徳を世界に投影するアスリートの一人なのだと解説。

 日本における大谷の有名度は、結婚報告までも「まるでロイヤルウエディングの扱い」で、大谷自身はプライバシーを希望するものの、夫人の身元特定に動く過熱報道の可能性を心配した。

「彼の結婚発表の仕方はアメリカの聴衆には理解できなかったかもしれないが、日本の文化に詳しい人には納得のものだったのだ」と締めくくった。