日本維新の会の浅川義治議員が8日、衆議院予算委員会で「UAP(未確認異常現象)」への危機感を述べ、林芳正官房長官が「UAPという言葉をインプットしました」と応えた。

 質問に立った浅川氏はまず再審制度の問題点として、重大犯罪の再審請求から再審開始決定まで期間が長すぎることを最高裁と小泉龍司法務相にただした。次に先日、月に着陸した小型月着陸実証機SLIMについてネーミングライツの活用を盛山正仁文科相と鈴木俊一財務相に提案した。

 最後にUAPの質問を林氏にぶつけた。

 浅川氏は「アメリカの国防総省が何百億という予算を使って、昔はUFO、現在はUAPと言われたものを国防上の脅威と認識して研究し、そして日本と情報共有している状況です。国防総省のホームページで公表していますが、情報共有していることの一つとは、日本の西日本にUAPがたくさん出ているということです。もし今この国会の上に判別不能物体=UAPが現れたら、危機管理の観点からどういうふうな対処をしますか?」と質問した。

 林氏は「これまでUFOと思っていたものがUAPに変更されたということで、浅川氏のおかげで新しくUAPという言葉をインプットいたしました」と前置きした。続けて「未確認異常現象による緊急事態という仮定の質問ですので、予断を持ってお答えすることは差し控えたいと思います。あくまで一般論として申し上げますと、政府として緊急事態の発生時は事態に応じて官邸対策室、官邸連絡室等を設置して関係省庁からの情報集約や対処にかかる総合調整等の初動対応を行うこととしております。省庁横断的に政府一体となってあらゆる緊急事態に対応できるように引き続き危機管理体制の確保に努めてまいります」と答えた。

 浅川氏は「UAPの話をするのは人権問題でもあるんです。こういう話をすると『お前は変わってる』と言われ、のけ者にされるんです。実際に航空機のパイロットが地上職勤務になっているという話もあるんです。『浅川は変わってる』と言われるのはいいんです。私は変わってますから。でも、UAPの話自体はアメリカ政府が大々的に発表していることですので、真剣に取り組んでいただきたいと思います」と結んだ。

 実は浅川氏は林氏への質問の冒頭で〝置き土産〟をしていた。林氏が外務相だった2021年、英国で開催されたG7外相会合の夕食会で、ジョン・レノンの代表曲「イマジン」をピアノ演奏したことがある。そのことを前置きにして「ジョン・レノンの『ノーバディ・トールド・ミー』『アウト・ザ・ブルー』という曲の中にジョン・レノンが体験したことが書かれているんですね。後で明かしたいと思います」と話した。林氏は「今おっしゃったことを承知していないので、早速、聞き直してみたいと思います」と笑顔を見せた。

 実はそれらの曲の歌詞には「ニューヨークの上空にUFOがあったが僕は驚かなかった。誰もこんな日が来るなんて教えてくれなかった」「UFOみたいに君は僕のところにやって来た」というフレーズがあるのだ。林氏は後で歌を聞き直してビックリするだろう。

 UFO研究家の竹本良氏は「林官房長官はUAPについて、Aをエアリアル(空中)とアノマラス(異常)があると説明。これはさすがに勉強しているなとビックリしました。UAP質問に官房長官がおざなりな回答とはいえ、まじめに対応したことは、政府のUAP対応が一歩進んだかなと思いました」と話している。