「2023年度プロレス大賞」で技能賞を初受賞したのが、全日本プロレスの前3冠ヘビー級王者・青柳優馬(28)だ。だが、団体は退団者の続出、福田剛紀社長の迷走、傍若無人な現3冠王者・中嶋勝彦(35)と逆風にさらされている。「黒幕」「洗脳」など物騒な言葉まで飛び交う混迷の王道マットに、団体きっての〝ひねくれ者〟はどう立ち向かうのか。
――2024年の目標
優馬 気持ちも新たに今年の目標を考える前から、年末からゴタついていて…。今、全日本プロレスは悪いイメージ、悪目立ちしかしてないなっていう感じですよね。黒幕にしてもお家騒動にしても、全日本がやってることのレベルの低さを露呈してしまっている。
――原因の一つが福田社長の迷走だ。バカ殿様のような格好で団体公式SNSに登場した
優馬 炎上狙いのようなものじゃないですか。ちゃんとしたもので勝負しないところが、ファンを不安にさせている。年末から社長ともコミュニケーションを取るようにしているけど、前回言ってたことと、次に会ったときに言ってることが違ったり支離滅裂な部分がある。誰かが手を加えている可能性があるので、そのへんを暴いていきたいですね。
――諏訪魔が黒幕に洗脳されていると告発した
優馬 何者かに洗脳されている気がするんです。黒幕がいるせいで、選手の言動も「これも黒幕の操作か」と邪推されるようになっているので、そこを変えたい。自分の意思で動いている選手もいます。黒幕がいて洗脳がある以上、何とか排除する方向で動きたい。
――どうすれば
優馬 自分が裏で全日本を操作して正常化できればいいなと。一層のこと、洗脳されてしまっている社長を、青柳優馬自身が黒幕になって洗脳しようかとも思います。きれいごとも正論も通じなくなってしまっているので、それなら僕も5円玉をぶらさげて禁じ手を使うしかない。まず全日本の正常化、社長の目を覚ます方向で考えたい。あるいは取締役、社長になって僕が改革する時が来てしまったのかなと。
――3冠王者・中嶋の言動も不可解だ
優馬 僕と3冠戦(昨年11月5日、札幌)をやった時は、まだ目は普通だったんですけど、世界最強タッグ決定リーグ戦の途中で日に日に瞳孔が開いて…。目が怖かった。殺気があふれる鋭い目とかではなく、誰かに手を加えられたかのように自然体じゃない気がして、恐ろしいですよね。
――3冠を流出させた
優馬 僕が流出させてからこういう状況が続いてしまっている。責任がある以上、僕が動いてしっかりと戦っていきたいです。全日本をやむを得ず去ってしまった人とか、それでも今の全日本に残っている選手がいるので、そういう選手たちの気持ちも背負わなきゃいけない責任は僕にある。
――福田社長に不信感を抱いた石川修司が退団
優馬 普段そんなことを言わない人がここまできてしまった。本当は去りたくなかったという気持ちを考えると心が痛いので、石川さんが大好きな全日本を取り戻したいですね。石川さんが好きな全日本イコール、ファンが大好きな全日本だと思っているので。
――若手も不安を感じている
優馬 自ら発信してファンを安心させようとしている部分では、残っている選手は一致団結しているんじゃないかなと。ファンを大切にしようとしているのが、一人ひとりから垣間見える。そういうこともあるので、グラついて不安視されている全日本ですが、大丈夫なんじゃないかなという気はしてます。
――最後に
優馬 ファンの中でフロント批判をしたくなる気持ちはあると思うのですが、フロントで売り出しているわけではない。技術を持った一流の選手たちの集まりなので、そこを一番に見てほしいというのが僕からのお願いです。しっかりと内部は、青柳優馬が全日本の看板に泥を塗る覚悟、泥をかぶる覚悟で戦っていきたいと思います。選手会長(宮原健斗)が何もやらないなら、僕が全日本プロレスを救います。ピンチをチャンスに変える時だと思います。
【弊社の社長がご迷惑をおかけしております】技能賞の表彰は東京・江東区の東京スポーツ新聞社で行われ、平鍋幸治代表取締役社長からトロフィーと表彰状が贈られた。表彰が終わった直後に「お時間よろしいでしょうか」と切り出した優馬は、「世間を悪い意味でにぎわせています全日本プロレスの青柳優馬と申します。弊社の社長がご迷惑をおかけしております」と名刺を渡しながら自己紹介。一瞬、返答に困った平鍋社長だが「もっともっと盛り上げてください」とエールを送った。
☆あおやぎ・ゆうま 1995年11月2日生まれ。長野・松本市出身。高校卒業後に全日本プロレスに入団し、2014年12月14日の後楽園大会(対宮原健斗)でデビュー。17年度の「プロレス大賞」新人賞を受賞。世界タッグ王者だった23年7月に3冠ヘビー級王座を初戴冠し、27歳8か月で史上最年少5冠王者に。必殺技はエンドゲーム。186センチ、100キロ。














