3連覇へのカギは――。24日に閉幕したフィギュアスケートの全日本選手権(長野・ビッグハット)の男子は、宇野昌磨(26=トヨタ自動車)が2年連続6度目の優勝を果たし、世界選手権(来年3月、カナダ)の代表に内定した。2012年大会銅メダルで五輪2大会出場の鈴木明子氏(38)が取材に応じ、宇野が〝4回転の神〟と称されるイリア・マリニン(19=米国)らを上回るためのポイントを挙げた。
勝負師の本能が垣間見えた一戦だった。今季の宇野は「表現力」に注力しながらも、全日本選手権に向けてジャンプの練習も多く積んできた。鈴木氏は「試合を重ねていくごとに、表現ももちろんだが、ジャンプの部分とプラスで競技者ならではの闘争心を感じた。それが演技構成などの戦略につながっていたのでは」と心情面の変化を指摘した。
今季はグランプリ(GP)シリーズ第6戦NHK杯のフリーで、4本の4回転ジャンプ全てに「q」(4分の1回転不足)がつくなど、思うように出来栄え点(GOE)を伸ばせなかった。一方で、今大会のフリーでは2本の4回転ジャンプに「q」がついたものの改善傾向にある。「回転不足の対策としてきっちり回転しきるところ、そして高さを出すところを重点的に練習してきたのが見えた」と一定の評価を下した。
2連覇中の王者として挑む世界選手権は、マリニンやアダム・シャオイムファ(22=フランス)らと対峙することが濃厚。宇野も「順当にいけば僕は優勝できないと思っている」と危機感を強める。鈴木氏は「高難度の構成を組んだ選手たちと戦うためには、構成面はもちろんだが、完成度が大切になる」と切り出した上で「一つひとつの技でどこまで加点を引き出せるか。やはり回転不足やマークがついてしまうと、点数が伸びきらないので」と分析した。
宇野自身も課題は自覚済み。今後はプログラムから外している4回転サルコーの練習も取り入れながら、各ジャンプに磨きをかけていく方針だ。宇野は「サルコーに限らず、今跳べているジャンプをよりきれいに跳ぶことが、最初にやらないといけないこと。目の前のことを1個1個やっていきたい」と明言。約3か月後の大一番に向けて、課題を潰していく。












