フィギュアスケート女子の千葉百音(18=木下アカデミー)は、覚悟を決めて氷に立っていた。

 ショートプログラム(SP)3位で迎えた世界選手権(来年3月、カナダ・モントリオール)の代表選考会を兼ねた全日本選手権最終日(24日、長野・ビッグハット)のフリーは、3回転フリップ―3回転トーループの連続ジャンプ、3回転サルコー、3回転ループなど全てのジャンプを着氷させた。141・25点をマークし、合計209・27で初の2位。演技後に小さく拳を握って喜びを表現した千葉は「まだ実感がわかないけど、練習通りの演技ができた」と声を弾ませた。

 フリー曲「海の上のピアニスト」の振り付けは、五輪2大会出場の鈴木明子氏(38)に依頼。千葉は「私は演技中に苦しくなってくると、肩が上がってしまうクセがある」と助言をもらった。「美しい曲にも合わないし、苦しく見えてしまうので、深い呼吸をして、ちょっと脱力感を見せるというか、そういう美しさを意識している」と細かな部分にまで気を配ってきた。

 今季のグランプリ(GP)シリーズは2戦ともに表彰台を逃し「背水の陣というか『私には全日本しかない!』という気持ちで練習に臨んできた」。悔しさを力に変えた千葉の表情は、充実感であふれていた。