50分以上にわたり終始神妙な面持ちだった。西武からFA移籍したソフトバンクの山川穂高内野手(32)が19日、ペイペイドームで入団会見を行った。

 冒頭から謝罪で始まった。書類送検までされた女性トラブルは不起訴となっているものの、いまだに世間からの声は厳しい。それでも家族のサポートを受けて新天地での第一歩を踏み出した。
 
 長時間に及んだ会見を通して笑顔はなかった。「ここまで決断に時間がかかってしまい本当に申し訳なく思っております。一連の私の不祥事によって、ライオンズファン、ライオンズ球団、野球ファン、すべての関係者の方にご迷惑をおかけしましたことを重ねておわび申し上げます。本当に申し訳ありませんでした」。冒頭から謝罪をし深々と頭を下げた。

 女性トラブルにより5月に強制性交の疑いで書類送検され、8月末に不起訴になったものの、西武からは公式戦出場停止処分を課されていた。現在も世間からの厳しい声が噴出している。ソフトバンクのファンからも球団の獲得方針に異議を唱える問い合わせ連絡が相次いでいる。

 自身の立場を「マイナスからのスタート」と位置付けた上で「厳しい声が上がるのは当然の事だと思ってます。僕も野球で結果を出して許してもらえるとは思っておりません。自分が根本から変わって、目の前の行動、言動に自覚をもってやっていくこと。それ以上のことはできないので、今はそのことに徹していくだけだと思ってます」と口にした。

 4年総額で推定12億円プラス出来高払いの契約を結び、背番号は25に決まった。三笠GMからは「優勝したい。戦力になってください」と強い口調で言葉をかけられ「覚悟を持って決断しました」と話す。そこには家族のバックアップも大きかったという。

「こんなことをしてしまったのに、妻は家でいつも『頑張ってね』『頑張ろうね』と話してくれたり、時にはふざけ合ったりして陰ながら励ましてくれました。家族には救われました。もう裏切ることは絶対にないように。妻にすべての話をして、どう思うかを聞いたら、任せると言っていただいた。どんな決断をしても付いて来てくれるんだなと。すべてを踏まえてホークスさんにお世話になる決断をしました」

 今後もそう簡単に逆風が収まることはなさそうだ。想像以上に苦難の道となるかもしれない。それでも3度の本塁打王に輝いたスラッガーがV奪回を目指す鷹で懸命に再起を目指すことになった。