【球界こぼれ話】先週14日からセ・パ同時にクライマックスシリーズ(CS)が始まった。
取材現場はファーストステージ初戦から大勢の報道陣が詰めかけ大盛り上がり。球場もコロナ禍前のような活気と声援に包まれていた。
ただ、そんな現場や球場の盛況ぶりに水を差す出来事もある。チケットの悪質な転売である。
営利目的での転売が禁止されているにもかかわらず今も堂々とネット上で高額出品されている。例えば18日から始まる甲子園でのCSファイナル(阪神戦)。14日に確認すると1枚2400円の外野指定席が2枚2万円以上で複数枚提示されていた。定価のおよそ5倍の高値だ。こうした行為、放置していいのだろうか。
誰もチケットを落札しなければ出品者が痛手を負う。その意味では「買わないで」と告知するのも策ではあるが、誰かが買ってしまうからこそ出品が後を絶たないのも事実。であれば、球界も不正譲渡や高額転売に対する厳罰化を実行すべきだろう。
実は今年8月に歌手であり俳優の福山雅治が自身公演のチケット転売行為を厳格化。転売者を特定したうえで当日のチケットを無効化し、かかわったファンクラブ関係者らを永久追放した。この毅然とした対応に音楽業界だけでなく、さまざまな業界が称賛。転売ヤーや関係者のチケット転売行為に一定の抑止力を与えたと言われる。球界もこうした厳しい対処を見習うべきで、見て見ぬふりをすべきではない。
先日、チケット販売に携わる球団関係者にこの点について聞いてみたところ「NPBを含め各球団はチケット転売防止に向けた取り組み自体は真摯に行っているのですが…」と前置きしたうえでこう語っていた。
「転売対策には本人確認等を含め膨大な費用と時間、労力が必要です。そうした面を考慮すると、球団任せではどうしても対策が後手に回ってしまう。だからこそ球界全体が一致団結して毅然たる対応を取らなければならないのですが、実際は放置したり注意喚起にとどめることが多いため、売る側も買う側も『大した罰は受けない』と違反を繰り返しているのが現状です。この空気と曖昧さを変えなければチケット転売は一生根絶できない。対策に本腰を入れるかどうか。球界の本気度が問われるところです」
古くから野球界ではダフ屋を含めたチケット転売に対し寛容気味だったがもはやそんな時代ではない。
転売ヤーの買い占めにより正規ルートで購入できないファンのためにも球界には今こそ徹底した対策を講じてもらいたい。












