史上最強バファローズ「新黄金時代」の到来だ。オリックスが20日のロッテ戦(京セラ)に6―2で逆転勝利し、3年連続15回目のパ・リーグ優勝を果たした。本拠地のグラウンドで5度宙を舞った中嶋聡監督(54)に有力OBたちからは、かつて「最強」と評された西武、阪急をしのぐ〝令和の黄金期〟構築に太鼓判が押されている。

 中嶋オリックスが3連覇を達成した。ロッテ、ソフトバンクとの混戦を経て8月を16勝7敗2分けとし、大きく勝ち越すと独走態勢に入り、9月9日のロッテ戦ではエース・山本由伸がノーヒットノーランを達成。順調にマジックを減らして歓喜の時を迎えた。

 オリックスでは前身の阪急時代(上田利治監督)の1975~78年に4連覇を達成して以来の快挙。パ・リーグなら西武が85~88年に4連覇、1年挟んで90~94年に5連覇を果たしている。2021年の監督就任から3連覇を成し遂げた中嶋監督がこの先、名将・上田監督の足跡に迫り、西武のような〝黄金期〟を作ることができるのか。

 投手OBの山崎慎太郎氏は「投手力が強かったら可能性はある。西武も投手力がすごかった。打線が1点、2点でも逃げ切れる力があった。投げていて3点取られたらやばいな、というのがあった。先発がいいし、後ろにいけばいくほど点が取れない。今のオリックスもそれに近い。最少点で逃げ切れるのが大きい」とした。かつての西武の渡辺久信、東尾修、工藤公康、郭泰源、潮崎哲也、鹿取義隆ら最強投手陣にヒケをとらないとみている。

 とはいえ、来季は〝無双エース〟山本のメジャー移籍が濃厚となり、大きな戦力ダウンになりかねない。宮城、山下、山崎福にかかる比重が増えそうだが…。元オリックス監督の森脇浩司氏はこう分析する。「あれだけの投手がいなくなるのは非常に大きなことですが、今年、絶対的存在の吉田正尚(レッドソックス)が抜けても攻撃力に地力がつき、創意工夫してみんなでやれば埋められるという自信をつけた。投手力も宮城、山下と次々といい投手が出てくるのがチームの特徴だし、仮に中心の山本が抜けても簡単には引き下がらないぞ、という気概と具体的なものの考え方ができる」とマイナス要素をはね返す地力があるとした。

 主砲が離脱した中でも森、頓宮、中川、紅林、茶野ら野手総出で補い、先発陣に白星をつけてきた。山本が不在となっても東、曽谷らが台頭する可能性は十分あり、斉藤、日高ら二軍から今年の山下のような存在がまた出現してもおかしくない。

 加えてOBの藤井康雄氏は「それをマネジメントしていく監督の手腕が素晴らしい。オーダーを固定させない中で調子のいい選手を見極め、やりくりしながら勝っていく。昔の阪急や西武のような巨大戦力ではないけど、新しいタイプの黄金時代を作れるかもしれない」と期待を寄せた。球界屈指の投手力と中嶋監督のマネジメント力こそがオリックスの強み。フロント関係者も「毎年圧倒的に勝つのは簡単ではないし、ソフトバンクだって3連覇はできていない。もちろん、継続できるようスカウティング、育成、補強と努力し、それを監督に預けてうまく起用してもらうこと。それを続けていくしかない。中嶋監督にしかできない」と4連覇に意欲をみせた。

「山本が抜けた後のチームがどう歩んでいくかが楽しみ。監督のマネジメント力も非常に頼もしくリスペクトできますね」(森脇氏)。オリックスが新時代の黄金期を構築していく。