巨人は10日の中日戦(東京ドーム)に2―1で競り勝ち、引き分けを挟んで3連勝を飾った。リーグ4位から逆転でのCS出場を目指す中、一向に出場機会に恵まれていないのが、小林誠司捕手(34)だ。開幕から一軍に帯同しているが、シーズン終盤になっても出場20試合で打席に立ったのもわずか8度…。選手として悔しさもあるだろうが、意外にもチームから感謝の声も上がっている。

 5回までに打線が坂本の18号ソロなどで2点を挙げ、5人の継投で反撃を1点で断ち切った。次カードは首位を快走する阪神と敵地・甲子園で3連戦。原辰徳監督(65)は「あさって(12日)からまたねじり鉢巻き(を締め直す気持ち)でね。しっかり戦っていきたいと思います」と気合を入れ直した。

 チームはこの日で126試合を消化し、3位・DeNAと1・5ゲーム差。残り17試合でのCS進出へ、負けられない戦いが続く。そんな中でなかなか出番が巡ってこないのが小林だ。

 今季は一度も出場選手登録を抹消されていないが、先発出場したのは2試合。最後に打席に立ったのも5月4日のヤクルト戦(東京ドーム)で、実に4か月も前だ。極端な起用となっている要因について、首脳陣の一人は「やはり打撃」と打率0割0分0厘(7打数無安打)の打棒と明かすが、見返すチャンスもままならない状態となっている。

 捕手陣では自己最多15本塁打の大城卓が主戦。2番手には代打・サヨナラアーチをマークするなど、攻守で評価を上げる岸田が控える。小林は第3捕手に甘んじている。それでも「誠司には悔しい思いもあるだろうけど」としたチームスタッフは「アクシデントなどで急きょ試合に出たり、接戦の終盤でしっかり相手を抑えるには経験が必要。それに、今のように出場機会がないとも限らない。そこに山瀬や喜多を置けば、実戦で経験を積めなくなるかもしれない。誠司が一軍にいるおかげで、山瀬たちはファームで経験を積めている」と感謝した。

 原監督は捕手3人制を基本とする。先日も「第3捕手は何か特長が必要。それが代打なのか本当の守備固めか。(3人は)置いておきたいね。ゲームを壊さないような捕手経験者を。捕手は特殊ポジションだから」と強調していた。

 小林の胸中は複雑かもしれないが、若手捕手育成にひと役買っている。