WWEのPLE「ペイバック」(2日=日本時間3日、ペンシルベニア州ピッツバーグ)で、〝キング・オブ・ストロングスタイル〟中邑真輔(43)は世界ヘビー級王者セス・ロリンズ(37)に敗れ、悲願の世界王座奪取を果たせなかった。

 2016年のWWE入り以来、数々のタイトルを手にしてきたが、シングル最高峰王座だけ届いていない。中邑はロリンズに奇襲を繰り返し、王者が背中を故障していることも勝手に公表。なりふり構わず、王座奪取の道筋をつくってきた。

 PLEのメイン戦となった王座戦に、中邑はアニメを使用したあおりVTRから、「The Rising Sun」をバックに入場。観客は何と、悪党となった中邑のテーマ曲を歌い出した。リングアナのコールを受けた際にはブーイングが上がるも、その後も観衆は「レッツゴー、ロリンズ!」の掛け声とともに「ナッカムラ! ナッカムラ!」と挑戦者の名前もチャントした。

 意外な声援をバックに、赤いコスチュームに身を包んだ中邑は予告通りロリンズの背中に狙いを定めて猛攻。キック連打、エルボー、バックブリーカーと〝弱点〟への攻撃を集中させた。一方のロリンズはスリングブレイド、フロッグスプラッシュから、まさかのレインメーカーを発射。中邑が新日本プロレス時代に浴びた必殺技でたたみかけた。

 それでも中邑はブレーンバスター、スライディングジャーマン、リバースパワースラムと投げ技でロリンズの背中をマットに叩きつけた。執ような攻撃で痛めつけ、腕十字から三角絞めでロリンズのスタミナを奪っていった。勝負をかけた挑戦者は、コーナーから雪崩式ランドスライド。続けて、ロリンズの背中にキンシャサを叩き込んだ。コーナーでたぎってキンシャサの体勢に入ったが、ロリンズがダウンして起き上がれず、中邑は絶好機を逃してしまう。

 無理やりにロリンズを起こすと、キックとストンピングの嵐。さらにエプロンのロリンズをブレーンバスターの体勢で持ち上げた。ところが、これを切り返され、ペディグリーを浴びてしまう。トドメのストンプは何とかかわしてジャンピングキックを放ったものの、最後は必殺のストンプで後頭部を踏みつけられ、3カウントを奪われた。

 20分を超える真っ向勝負の大熱闘も、無念のフォール負け。場外に下りた中邑は、悔しさいっぱいの表情でリング上のロリンズを指さした。さらに花道を引き揚げる王者を背後から急襲。倒れたロリンズの背中にヒザを入れると、顔面を蹴り飛ばした。一度は引き揚げたかに見えたが、レフェリーの制止を無視して再び戻ってロリンズを引きずり起こし、大型ビジョンの下にあるスクリーンにロリンズの背中を叩きつけた。

 のたうち回るロリンズを尻目に、中邑は一礼してバックステージへと消えた。〝キング・オブ・ストロングスタイル〟は一体、どこへ向かうのか…。