ソフトバンクは2日の西武戦(ベルーナ)に6―2と快勝した。打線が今季苦戦続きだった相手エース・高橋を見事に攻略。敵地に駆けつけた鷹党も価値ある勝利にご満悦だった。

 この試合、初回の攻撃で万雷の拍手が起こった。送られたのは柳田悠岐外野手(34)。それは、第1打席で右ひざ付近に自打球を受け、治療のため一度ベンチに退いた後の光景だった。

 苦悶の表情で必死に痛みに耐える柳田。その姿に右翼席に陣取った鷹党は静まり返り、一様に青ざめた様子だった。トレーナーに付き添われベンチへ下がること、わずか1分。柳田は駆け足で打席に戻ると、球審と相手バッテリーに頭を下げてプレーを続行した。四球を選んで近藤につなぐと貴重な先制打が生まれた。周囲に与える影響を考え、治療に時間をかけず戦場に戻った柳田。鷹党の拍手は、そんな柳田らしい振る舞いに向けられたものだった。

 5回の第3打席に左中間への二塁打、7回には右中間を切り裂く二塁打を放つなど勝利に貢献。それでも試合後は患部をアイシングし、足を引きづりながらチームバスへ乗り込んだ。先月、主力の栗原と牧原大が相次いで故障離脱。これ以上のアクシデントは戦力ダウンはもちろん、チームの戦意にも関わる。存在感と貢献度は随一。その自覚と責任感があるからこそ、弱い姿を見せることを人一倍嫌う。

 鷹党からの敬意ある拍手に「大丈夫。早く帰りたかっただけですから」。ニヤリと笑い、放ったおなじみのギータ節。逆転Vが遠のき難しい戦況の中で、最後までプライドを示していく。