地元で大台到達を決めた。巨人の中田翔内野手(34)が6日の広島戦(マツダ)で史上45人目の通算300本塁打となる12号3ランを放った。持ち味である人並み外れたパンチ力は衰え知らずで、プロ16年目を迎えた今もなお健在だが、その「突破力」は少年時代にも見せていた。
故郷・広島で決めた。7―0の8回一死二、三塁の好機に代打で登場した中田翔。河野の投じた4球目、146キロの直球を完璧に捉えると、打球は長い滞空時間を経てスタンドイン。花束を贈呈されると、敵地ながら両チームのファンから大きな拍手が湧き、中田翔自身もうっすらと照れ笑いを浮かべながら、スタンドからの歓声に応えていた。
チームは中田翔の豪快弾のほか、岡本和の自身初となる1試合3本塁打など計5発で13―0と快勝し、3位に浮上。中田翔は「生まれ育った場所で家族の前で打てたことはうれしかったし、広島のファンの方から拍手をいただいたり、すごくうれしかった」と喜びをあらわにすれば、原監督も「一生懸命練習しているしね。結果が出たというところではね、彼もチームにとっても大きいですね」とたたえた。
規格外のパワーで今季も本塁打を量産し、貴重な大砲の一人として存在感を発揮している中田翔。だが、規格外なのはその打撃力だけではなかった。
それは少年時代の出来事。今でこそ無類の爬虫類好きとして知られ、自宅ではイグアナやトカゲなどを多頭飼育している中田翔だが、愛好家としてのスタートは自身が子供のころだったという。
ただ、爬虫類の飼育は一般的な子供が好む金魚やカブトムシなどのそれとはワケが違う。特徴的な見た目から苦手な者も多く、中田翔の母も「爬虫類は嫌がっていたよ」(中田翔)と飼育には反対だった。ではどのようにして「許し」を得て、ペットを自宅に迎え入れたのだろうか…。その方法は単純明快だった。
「親に黙ってお小遣いで買って帰った。連れて帰ってきたらさすがに『捨ててこい』とは言えんでしょ」(中田翔)
捨て犬を拾って帰ってくるかのごとく、子供らしい強行突破策で自宅に迎え入れることに成功。結果、家族の寛容さと自らの責任感ある飼育によって「爬虫類愛好家・中田翔」が誕生したのだった。
節目の300号もあくまで通過点。今後も一本一本、アーチを描き続け、どんな困難も「突破!」していきそうだ。












