ここから大逆襲となるか。54年ぶりの12連敗と泥沼に沈んでいたソフトバンクが、25日のオリックス戦(京セラ)に5―0で快勝。6日の楽天戦以来の勝利で、長いトンネルから脱出した。

「やるのは選手なんで。勝つためにみんなが必死にやった」。柳田主将の言葉がナインの思いを代弁していた。先発・有原が11三振を奪って相手エース・山本由伸投手に投げ勝ち、殊勲の移籍後初完封。打線は1―0の8回に4番・柳田の2点適時二塁打で山本に引導を渡し、9回に柳町の2点二塁打でダメを押す理想的な展開だった。

「今日はチーム全員の勝利」(有原)と約3週間ぶりの歓喜をチーム全員でかみ締め、藤本博史監督(59)は「呪われてるじゃないけど、何をやってもうまくいかないという感じだったから、それが明日からは普通に戻れる。また気持ち新たに普通にいける」とつかの間の安堵(あんど)の後に、鋭い眼光で前を見据えた。

 3年ぶりのV奪回を期す今季は序盤から順風満帆だった。オフの大型補強で戦力は言わずもがな充実。歴史的連敗の前まで貯金15を誇った。まさかの大失速で首位オリックスに7ゲーム差の3位と後退したが、遅れを取り戻せないことはない。残り57試合で、最大のライバルとの直接対決も9試合。呪いの解けたソフトバンクの反転攻勢は、各球団が最大限に警戒している。

 世紀の大失速にも「実績、経験とも十分で、スターぞろい。絶対的エース千賀(メッツ)がいなくなったとはいえ、戦力の充実は他を圧倒する。これだけ負け続けることが想像できなかったし、外からでは原因が分からない」やら「12連敗したのは事実だが、逆にこの後12連勝しても驚きはない」と他球団の関係者の反応は、総じて〝やっぱり鷹は怖い〟。

 自信を取り戻した大本命が奇跡の巻き返しを見せるのか注目だ。