大型補強でVの最有力候補とされていたソフトバンクがまさかの事態に陥っている。17日のオリックス戦(ペイペイ)に0―3で完敗。ダイエー時代以来27年ぶりとなる悪夢の9連敗で前半戦を終えた。

 首位・オリックとは5・5ゲーム差の3位。前半戦を総括した藤本博史監督(59)は「後半戦は(最初の8試合で上位の)ロッテ、オリックスと当たるので、しっかりと戦って優勝争いに加わっていきたい。必死に目の色を変えていかなくちゃいけない」と力を込めた。

 なぜこうなってしまったのか。連敗が始まる前は首位だった。鷹ファンからは指揮官への風当たりが強まっている。球団内でも黒星が加速する中でベンチの「焦り」が裏目に出ていることが心配されていた。〝大補強の重圧〟を指摘して「そう簡単ではない」と同情的な声も出ている。

「1年目に微差でV逸してしまい『今年こそ絶対に優勝を』と大補強をしてもらっている。ぶっちぎり優勝を厳命されて勝たなければならない焦りもある中で、負け出すと余裕もなくなるし、これだけ中堅以上の選手層が厚いと、チーム状況が悪くなってもどうしても大きくは動きにくい。昨季、主力がコロナ禍に見舞われた時のように、少しくらい戦力のコマが足りないほうが、思い切って若手を使ったりもできるが…」(球団関係者)

 もっとも、デッドライン付近にまで追い詰められたことで、指揮官のなりふり構わぬ姿勢での反転攻勢への期待もある。後半戦に向けては、今季から先発に転向した藤井にリリーフへの再配置転換を打診。モイネロ不在の穴を埋めるべく動いた。また、野手ではポテンシャル型のドラ3ルーキー・生海を起爆剤として一軍抜てきする方針のようだ。

 前回、空前絶後の補強が行われた2014年シーズンも、最終戦直前まで1勝9敗の大失速と「勝って当たり前」の重圧の中でチームが苦みつつも、143試合目に勝利して優勝し、大団円を迎えた。残りは61試合。まだ逆転の可能性は十分に残されている。