セ・リーグ首位を快走する岡田阪神で、進撃の原動力の一つとされているのがハイレベルな先発投手陣だ。12日現在、防御率リーグトップの大竹(1・24)を筆頭に2位が才木(1・53)、4位に村上(1・83)。12球団でわずか6人しかいない防御率1点台の半数を占める。
さらに特筆すべきは、与四球の少なさだ。規定投球回到達者では12球団最少の大竹の5を筆頭に村上が6、フォークを武器とする才木でも13と、虎投の制球力の高さは際立っている。
大竹は現役ドラフトでソフトバンクから新加入だが、村上、才木は生え抜き。昨年までファームで鍛錬を積みつつ、今季の躍進につなげた育成の成功例といえるだろう。それぞれタイプの違う右腕だが、安藤一軍投手コーチは、複数年をかけたプロジェクトの〝成果〟だと語る。
近年投手陣に課した技術指導における基本指針は「どんな打者であれ、ストライクゾーンで勝負できる投手であれ。四球を与えるぐらいなら、シングルヒットのほうがまだいい」というもの。昨季まで2年間、二軍で若手育成に尽力した同コーチは「口酸っぱく言ってきた」と投手の左右やタイプ、一、二軍に関係なく徹底したという。
安藤コーチは「僕が(2018年に二軍)育成コーチから二軍投手コーチになった時、ファームでも四球の数がやっぱり多かった。四球は投手のエラーじゃないですけど、やはり1個でも少ないに越したことはないですし、ファームでできていないことを一軍でできるわけはないですから」と育成段階から〝意識づけ〟に力を入れていたという。
「例えばファームの試合で無失点でいい結果だったとしても、四球があった投球なら、反省材料として必ずね。もちろん野球だから四球は出すけども、そこから自分でまた立て直して、修正して。どこで投げるにせよ、まずはゾーンの中で勝負できるように、と。村上にしても才木にしても、その繰り返しで今につながっていると思います」
猛虎打線が今季、214四球を選んで得点力を増やしている一方で、虎投のチーム与四球数(申告敬遠を除く)は、12球団最少の126。一朝一夕にはいかない制球力を磨きあげた成果は、チームの躍進はもちろん、若虎のブレークにもつながっている。












