巨人は9日のソフトバンク戦(ペイペイ)に1―5で敗れ、連勝が2でストップした。再び借金1となったが、チーム浮上のため強行出場を続けているのが中田翔内野手(34)だ。右太もも裏の肉離れが完治しない中、再発を防止する新たな走り方にも取り組んでいる。ただ、ベテランの域に差しかかっての〝大改造〟に四苦八苦。しかも、中田翔の美意識にもかかわる悩みもあるようで…。

 打線は相手先発・和田の前に6回途中まで4安打に抑え込まれ、反撃は岡本和のソロ一発に終わった。試合後の原監督も「なかなかチャンスらしいチャンスがなかったですね」と唇をかむしかなかった。

 またもや借金生活に逆戻りしたが、チームが勝率5割付近で一進一退を繰り返せるのは中田翔の存在も大きい。この日は6回二死満塁の好機で空振り三振に倒れたが、傷が癒えないまま「5番・一塁」で5試合連続でスタメン出場。そもそも全治は6~7週間と診断されながら、5月下旬に3週間で戦列復帰した。当初は回復具合を「7割くらい」としていたが、この日の試合後も「変わらずですかね。試合に出ながらやっているんで、良くなるはずもない」と現状維持の状態が続いているという。

 しかし、悪化していない裏には、トレーナーたちと話し合って生み出した〝新走法〟のおかげもある。痛みが走るのは右足で地面を蹴り上げた後だといい、中田翔は「太ももを前に上げて、こうなる(後ろ足で蹴り上げる)前に太ももを上げるような」と解説する。

新走法?で走る中田翔(左)
新走法?で走る中田翔(左)

 ただ、30年以上も体に染みついた自然体の走り方をやめ、より患部に負担をかけない方法に変えるのだから簡単にはいかない。「もうちょっと意識してやったほうがいいですね。最後(9回に内野安打で出塁した際に)ちょっと怖かった」と悩ましげだった。

 気になるのはケガの再発だけでなく、中田翔ならではの視点もあるようだ。走り方のお手本としたのは「陸上選手」だそうだが「陸上選手の人たちってカッコいい走り方するじゃん。ももを上げてさ。アレをイメージしていたんですけど…」と徐々に言葉に詰まり「俺がやったらなんかダサいな」と苦笑いだった。

 ダサいかどうかは分からないが、中田翔の美意識には反するようだ。それでも「ケガが治っても、今の走り方は継続してやっていきたい」と腹をくくっている。ダサかろうが何だろうが、背番号10は身を削りながらV奪回に貢献する。