巨人・戸郷翔征投手(23)が7日のオリックス戦(京セラ)に先発し、7回無失点、138球の力投で両リーグ最多の7勝目(1敗)をマークした。3月のWBCでは世界一に貢献し、開幕からローテの柱を支える大車輪の活躍。そんな若きエースの強心臓ぶりは年々すごみを増し、年明け早々には原監督の度肝を抜く〝年賀状事件〟も引き起こしていた。
球数こそ要したが、先発の役割は十分に果たした。開幕当初は140キロ前後だった直球もこの日は最速152キロを計測。チームは10―0の快勝で連敗も2で止めた。戸郷も充実感を漂わせながら「今日は1点もあげないことを意識しながら投げたので。今日は本当にいい出力が出ていたので、100点じゃないかと思います」と心地良さそうに汗を拭った。
どんな重圧がかかる場面でもひょうひょうと投げ抜くのが戸郷の強みの一つ。熱狂的な声援に気後れする選手もいる阪神の本拠地・甲子園で登板しても「楽しかったですね」とサラリと言ってのける。開幕前には世界の大舞台でも堂々と腕を振り、シーズンに突入して以降も貯金をつくり続けている。右腕の快進撃を支えるのは投球術もさることながら〝鬼メンタル〟の進化もある。それは年始の行動からもうかがい知れる。最近は若年層を中心に年賀状の文化も薄れつつあるが、戸郷が新年のあいさつを「LINE」で送った一人が原監督だった。
指揮官は「時代の流れだな!」と笑い飛ばし「パッと反応できるからいいじゃん」と特に気にする様子はなかったが…。他のナインによれば「いやいや、そんな簡単に監督に個別にLINEなんか送れませんよ。結果も残しているからできることですよ」とのことだ。親子ほど年齢が離れているからこそ、原監督はなるべく目線を下げて選手と接しているが、やはりハードルは低くないようだ。
当の戸郷はどんな思いで送信ボタンを押したのか…。〝デジタル年賀状〟を原監督に送ったのは今年が初めてだったといい「僕もちょっと迷いましたけど、損はないと思ったので送ったほうがいいかなって」。ただ「さすがにしっかりと文章で絵文字もなし」とフランクにスタンプなどは使わずに句読点を打ち、細心の注意を払ったそうだ。
試合後の原監督は「何となく力みがない。初回と最後の7回も、それほど変わりがないように見えますね。ベンチとしては安心感がある」と改めて大きな信頼を口にした。昨季は自己最多の12勝をマークした戸郷だが、怒とうの勢いでキャリアハイを更新していきそうな勢いだ。












