必ずしも歓迎されているわけではないようだ。藤浪晋太郎投手(29)が所属するアスレチックスは本拠地をオークランドからラスベガスへ移す計画を進めているが、移転先では「NO」の声が渦巻いているという。地元ネバダ州のテレビ局「FOX5 KVVU―TV」が31日(日本時間1日)に配信した電子版記事で、2027年にオープン予定のラスベガス新球場建設に対して税金優遇措置や公的資金投入が行われることに「地元の有権者からは強い反対の声があがっている」と報じている。 

 同記事によれば、アスレチックスのジョン・フィッシャーオーナーとデイブ・カバル球団社長がこの日、ネバダ州議会議員と面会。アスレチックス側が新球場建設に伴う優遇措置として1億8000万ドル(約251億7000万円)の州税控除など総額3億2500万ドル(約454億5000万円)もの〝税金パッケージ〟法案の認可を求めていることについて議論が交わされたという。

 意見交換を行ったラスベガス商工会議所のメアリー・ベス・セワルド会長は同メディアに対して「このプロジェクトは、私たちの地元に貢献するものでしかない」と肯定的に述べ、新球場建設によって1万4000人以上の新規雇用が創出され、労働者の給与や賃金に4億4000万ドル(約615億1000万円)が支払われると予測している。

 だが、その一方で記事では「交渉担当者が語ったところによると一部の議員はアスレチックス側に債務の支払いを確実にするためにより大きな収入の補償を求めており、他の議員も地元の教育資金を支援する形での交換条件を望んでいるという。一部の議員によれば、有権者からは強い反対の声があがっている」とも補足。ネバダ州電子議会情報システム「NELIS」が行った最新の世論調査では「反対が78%、賛成が20%だった」という。

 さらに「新球場建設予定地の『トロピカーナ・・リゾート・アンド・カジノ』では税収が得られている。この法案では、その地域全体が30年間、国に何の収入も与えないというものだ。その中には学校に直接使われるはずだった血税も含まれている」と不満を漏らす同州下院議員の実名コメントに加え「経済学者たちはスタジアムの収益予測や純益に懐疑的な声を上げている」とも報じている。

 アスレチックスはこの日、本拠地ブレーブス戦で2―4で敗れ、今季初の3連勝はならず。藤浪のメジャー初となる3試合連続登板もなかった。チームは12勝46敗で借金34。余りにも弱過ぎるチームの移転にはラスベガスも「ウエルカム」とはいかないのかもしれない。